BTB溶液について|小学生/理科

勉強方法

光合成の実験などで、水溶液の性質を調べるのに用いられる指示薬がBTB溶液です。
BTBとは「ブロモチモールブルー」の略ですが、この正式名称は特に覚える必要はありません。
ここで大事なのは、水溶液の性質とそのときに示す色です。

目次

まずは性質と色の組み合わせを覚えよう

■酸性…黄色
■中性…緑色
■アルカリ性…青色

まず覚えるべきことは、上記の性質と色の組み合わせです。
理科では様々な指示薬があり、その中では「赤色」がよく出てきますが、BTB溶液では赤色は出てきません。混同しないようにしておきましょう。

実験では緑色の状態で使うので、BTB溶液の元々の色は緑色だと思っている人もいるかもしれませんが、BTB溶液は青色(アルカリ性)の状態でビンに保存されています。
この実験をしたことがある人は思い出してみてください。実験の最初に「息を吹き込んで緑色に」しましたね。
このとき、さらに息を吹き込み続けると黄色になります。これは水溶液中に二酸化炭素が多く溶けたことを意味しています。つまり、二酸化炭素が多く溶けていると酸性になるのです。

では、オオカナダモを使った光合成の実験を振り返ってみましょう。

①息を吹き込んで緑色(中性)にしたBTB溶液を入れた3本の試験管を用意します。
 ※それぞれの試験管をA、B、Cとします。

②A…オオカナダモを入れ、日光が当たらないようにアルミ箔で全体を覆う。
 B…オオカナダモを入れ、日光を当てる。
 C…何も入れず、日光を当てる。

③数時間後、試験管の色の変化を調べると…
 A…黄色  B…青色  C…緑色 になりました。

なぜ③のような色の変化が起きたのでしょうか?

ポイントとなるのは、水溶液に含まれる二酸化炭素の量です。
Aの試験管は全体をアルミ箔で覆われているので、オオカナダモは光合成をすることができません。呼吸をしているだけなので、水溶液中の二酸化炭素の量が増加します。
よって、水溶液は酸性となるので黄色に変化します。

Bの試験管は、オオカナダモが日光に当たっているので光合成が行われます。光合成は二酸化炭素を取り込んで酸素を放出するので、水溶液中の二酸化炭素の量が減ります。もちろん、Bのオオカナダモも呼吸をしているので二酸化炭素を出しているのですが、光合成に使われる量のほうが多いので、全体的に見ると二酸化炭素の量は減ったことになります。
よって、水溶液はアルカリ性となるので青色に変化します。

Cの試験管は、ただ日光に当たっているだけで何の変化も起こりません。
よって、水溶液は中性のままなので緑色です(変化なし)。

ここで、1つ気を付けておくべきことがあります。
Bの試験管の色の変化の原因はあくまで「水溶液中の二酸化炭素の量が減ったから」です。「酸素の量が増えたから」ではありません。酸素が溶けただけの水は中性です。

このように条件を変えてその違いを確認するような実験を「対照実験」といいます。これもよくテストに出るので覚えておきましょう。漢字指定で出題されることが多いですが「対称」や「対象」と書かないように注意しましょう。

覚えられないものはゴロで覚えよう

さて、そもそも「色が覚えられない」という人はいませんか?
そんなときは、やや強引でも語呂合わせ(こじつけ?)で覚えてしまいましょう。
これは、私が中学生のころに教わったものですが…

アルカリ性は青色 → アルカリ性 + 青 = 「あおかり性」
酸性は黄色 → 酸 + 黄 = 「サンキュー」

はい。こじつけですね…。中性は青色と黄色を混ぜると緑色になることから覚えましょう。
「あおかり性」については、リトマス紙でも当てはまるので意外と使えますよ。

語呂合わせですから、どんなものでも構いません。自分が覚えやすいように作ってみてはいかがでしょうか。
そうやって工夫してみると結構覚えていくものですよ。

これに限らず、英単語や歴史の年号なども丸暗記や一夜漬けでは忘れるのも早いと思います。
ゲーム感覚でオリジナルの語呂合わせを作ってみましょう。

おまけ:指示薬とその変化について

冒頭でも触れたように、BTB溶液の他にも「指示薬」と呼ばれるものはたくさんあります。
ここでは中学校までに出てくる代表的なものをまとめてみました。ご参考までにどうぞ。

なお大まかではありますが、前半は化学分野、後半は生物分野でよく使われます。
最後に、一覧で見てみましょう。

①リトマス紙
赤色リトマス紙…アルカリ性に反応して青色に変化
青色リトマス紙…酸性に反応して赤色に変化

②BTB溶液
酸性…黄色  中性…緑色  アルカリ性…青色

③塩化コバルト紙
水に反応して赤色に変化(元々は青色)

④フェノールフタレイン液
アルカリ性に反応して赤色に変化(アルカリ性が強いほど濃い赤色になる)

⑤石灰水
二酸化炭素を通すと白くにごる

⑥ヨウ素液
デンプンに反応して青紫色に変化

⑦ベネジクト液
糖に反応して赤褐色の沈殿を生じる

⑧酢酸カーミン液
核に反応して赤色に変化

まとめ

いかがでしたか?こうやって一覧で見てみると、忘れていたり混同していたりするものも意外とあるのではないでしょうか。
BTB溶液についての問題は、定期テストや入試などでもよく出題されます。
これを機に、しっかりと覚えていってください

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こちらの記事の監修者

 浅井保(あさい たもつ)
・北海道大学文学部卒
・家庭教師のアルファ 講師部長
・山手中央高等学院 学院長

 
2008年に『家庭教師のアルファ』のプロ家庭教師として活動開始。
現在、株式会社アルファコーポレーション講師部部長、および同社の運営する通信制サポート校・山手中央高等学院の学院長を兼務しながら講師として指導にも従事。