目次
呪文のような公式、解の公式。
まずは解の公式そのものを覚えなければなりません。 式は次のとおりです。
「xイコール2aぶんの-bプラスマイナス ルートbの2乗 マイナス4ac」です。 はい、もう一度「xイコール2aぶんの-bプラスマイナス ルートbの2乗 マイナス4ac」。 まるで呪文のようですが覚えていきましょう。 大事なのはこの呪文を口にしながら公式を書いていけることです。完璧になるまでもう一度。 自信がなかったらテスト前の休み時間に暗記しておいて、テストが始まると同時にプリントの端っこに書いておくといいですね。 書いてしまえば、公式を覚えるという第一ミッションはクリアです。 なかなか覚えられない時は文字の出てくる順番を覚えておくといいです。「a→b→b→b以外のaとc」ですね。
a,b,cってどれのこと? ~代入まで
次に大事なのは何がaでbでcなのかという事です。
ax²+bx+c=0
なので、x²の係数がa、xの係数がb、数字の部分がcです。 わかりにくければ、符号も含めてx²にくっついてる数字がa、xについてる数字がb、数字の部分がcと見えるようにしておきましょう。 時々、aの部分にxまで入れてしまう生徒もいますが、今はxが何かを知りたいのでxは入れちゃダメです。これは重要です。
[例題]
3x²-2x-9=0 の時は、a=3 b=-2 c=-9となります。
次に代入です。学校ではきちんと公式のa,b,cの部分に数字を代入していくと思いますが、ここは暗算の方が速く安全にできることも多いです。 2aの部分はaを2倍、-bはbの符号を変えるだけ、bの2乗はそのままbxb、最後の-4acが一番難しいですが、aとcをかけてから-4をかけます。 暗算が苦手ならここで暗算の練習をしてもいいでしょう。意外とできるものですよ。
上の式の場合、2aの部分は3を2倍して6。 -bは-2の符号を変えて+2b²は(-2)×(-2)で+4 -4acは3×(-9)×(-4)で+108 となります。
よって、解の公式に当てはめると、
となります。
ルートを計算して、約分まで
代入が終わって次にするのが、ルートの中の計算です。代入がうまくいっていれば自然と数字同士の項になっているはずなので、間違えないように計算をします。 ここでもし、ルートの中がマイナスの値になってしまったらどこかが間違っています。何故なら中学生の数学でルートの中がマイナスなのは出てこないからです。 その時は最初から見直しましょう。それからルートの中を小さくします。
最後に約分です。ここは分母と分子、3つの項の整数部分 すべてで約分できる時だけします。 2つだけで約分してはいけません。それは分数の掛け算の時の話です。 ここまでしっかりできてやっと正解に辿り着きます。長い計算の道ですね。 しかし、解の公式は受験などでもかなりの確率ででますし、インパクトが大きい分覚えやすいところでもあるので、 中学の計算の集大成として頑張ってみてください。
[例題]で考えてみましょう。ルートの中は4+108なので 足して112です。次に√112を小さくすると4√7です。式に表すと
ここで、整数の部分の3つが全部約分できるので、3つ同時に約分すると
となります。
まとめ
いかがでしたか?解の公式について、ご理解いただけたでしょうか。
解の公式をはじめ、数学全体を苦手とする生徒さんは多くいらっしゃいます。この時期をお読み頂いた方の中には、「なんでこんなことやらないといけないんだろう」と感じている方もいるかもしれません。
もちろん、やるべき理由はいろいろあります。授業においていかれないため、テストで良い点をとるため、志望校に合格するため・・・。しかしこれらは、本質的な理由ではありません。
数学をやるべき真の理由は、「考える力」を養う学問だからです。
皆さんが社会に出たとき、たとえどんな職業に就いたとしても、「考える力」の高い人は重宝されます。論理的に物事を考えたり、問題を解決したり、良いアイディアを出す力が求められるのです。
そんな力を養うのが、数学なのです。皆さんが数学の勉強を頑張れば、その努力に応じた「思考力」が磨かれます。
ですので、どうか無意味だなんて思わず、一生懸命勉強をしてみてください。その先には、きっと明るい未来が待っています。
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こちらの記事の監修者
浅井保(あさい たもつ)
- ・北海道大学文学部卒
- ・家庭教師のアルファ 講師部長
2008年に『家庭教師のアルファ』のプロ家庭教師として活動開始し、数多くの生徒への学習指導を経験。
現在、株式会社アルファコーポレーション講師部部長。