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覚えるべき素数と「じゃない判定」
さて、いずれ必ず使う素数について覚えておいた方がいいのはわかりますが、問題はその覚え方ですね。
よく取り上げる、暗記テストに出がちな素数は、1〜100まで、「2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 19, 23, 29, 31, 37, 41, 43, 47, 53, 59, 61, 67, 71, 73, 79, 83, 89, 97」の25個です。数字は無限に大きくなっていくもの。素数ももちろんそうで、すべて覚えろというわけではありません。まずはここから覚えていきましょう。
さて、暗記となると語呂合わせなど色々な方法がありますが、今回お話しするのは「じゃない判定」を使った覚え方、というより書き出し方です。最初に言ったように素数は「1とその数の二つしか約数のない自然数」という特徴を持つ数字。逆に言えば、100までの数字からその特徴を持たないものを削れば、残ったのが素数と言えるわけです。語呂合わせは忘れればそれまでになりかねませんが、これなら落ち着いて探しなおせる、という利点がありますね。
「素数じゃない判定」のしかた
さて本題です。「素数じゃない」判定を使うと、暗記すべき素数は「83,89,97」の三つだけです。これ以外は「じゃない判定」をしながら削って22個にし、最後にこの三つを書けば完了です。
判定その1は九九に入っている数字たちのうち、素数の特徴である「〇×1」を除くもの。九九に入るということは割れる数があるということなので、素数ではありませんね。これで81までの数字の多くが削れました。
判定その2は偶数です。偶数とは「2で割れる整数」、約数に必ず2が含まれますから、素数の性質から外れますね。注意しなければいけないのは、2自身は素数というところだけです。
判定その3は同じ数字が並ぶ自然数。33や55ですね。これらは11で割れるので、削れます。11自身は、2と同様削れないことに注意ですね。
以上3つを気にしながら一つずつ数字を書いていくのですが、書く前に3で割れるかチェックしましょう。割れたら書かない、で進めていきます。これで22個、最後に「83,89,97」を書き足せば完成です。
まとめると、「九九、2以外の偶数、11以外の同じ数の並びは削る、そうでないものは3で割ってみる」になります。
一度練習してみましょう、思ったよりやりやすいはずです。
「回りくどくない?」と思ったそこのあなたへ
ここまでの説明で、「回りくどい」「暗唱のほうが手っ取り早い」と思った方もいるでしょう。素数を探すこの方法には、二つの効果が隠されています。
一つは「根拠を持った消去は自信をもって答えやすい」というところ。国語などの解き方における消去法と同じで、「これは合っている」より「これは違う」の方が自信を持って答えられる傾向にあります。
もう一つは、素数というものの性質を捉えたやり方である点。これは数学です、覚えてそれでおしまいではありません。「素数とはどういうものか」を馴染ませることで、本格的に素数を使うときに「なるほど、だからここで素数なのか」となります。
先にも言いましたが、思ったよりやりやすいです。ぜひ目に入った今、試してみましょう!
おわりに
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こちらの記事の監修者
浅井保(あさい たもつ)
- ・北海道大学文学部卒
- ・家庭教師のアルファ 講師部長
2008年に『家庭教師のアルファ』のプロ家庭教師として活動開始し、数多くの生徒への学習指導を経験。
現在、株式会社アルファコーポレーション講師部部長。