塾に向いている子・向いていない子の特徴とは?

こどもの教育

「うちの子、塾に通わせてるのに、なんで成績が上がらないんだろう…」
「勉強をサボってるわけじゃなさそうなのに…」
「方法を変えた方が良いのかな?」

そのようなお悩みを抱える方は、非常に多くいらっしゃいます。
「塾」は多くの人が選ぶ学習手段のひとつですが、実はお子さまによって向き・不向きが大きく分かれるということをご存じでしょうか?
そこでこの記事では、塾に向いている子・向いていない子の特徴を徹底解説していきます!

目次

そもそも塾の特徴って?

塾に向いている子・向いていない子の特徴を説明するにあたり、まずは塾の特徴について見ていきましょう。
ここは重要なポイントですので、なんとなく「塾ってこんなところ」というイメージをお持ちの方も、ぜひ目を通してください。

①:他の生徒が多い

他の教育サービスと比べ、最大の特徴はやはりこれでしょう。
特に集団塾では、1度に10人~15人程が同じ授業を受けます。塾によっては20人を超えるところもあるようです。
学校のクラスよりは少ないですが、それでも「周りに人がいる」ということを強く意識せざるを得ない環境と言えるでしょう。
これが良い緊張感にも繋がり、同時にプレッシャーにもなることが多いようです。

②:競争がある

これは①と大きく関係していることですが、他の生徒が多いということは、当然塾内の競争も発生します。
競争の激しさは塾のレベルにもよりますが、あまりレベルが高くない塾であっても、学力によるクラスの振り分けなどを行うことが多いです。
そのため競争心が強い子にとってはメリットもありますが、学力に自信の無い子にとってはデメリットも多くあります。

③:決まったカリキュラムに則って授業が進む

集団塾では学校のように、あらかじめ決められたカリキュラムに則って授業が行われます。
カリキュラムは塾独自のものが一年分決まっており、生徒に合わせて戻ることなどはほぼありません。
たいていの場合は学校よりも少し先の単元を予習し、テスト前にはその範囲を復習するようになっています。そのため、カリキュラム通りに学習や課題をこなしていけば、学校の授業がより理解でき、テストでも高い点数を取れるでしょう。
一方、学力に自信がなかったり、部活や習い事で塾の欠席が多くなってしまう子は、授業においていかれる可能性が高くなります。

④:費用が安い

集団塾は多くの生徒に対し1人の講師が指導をするため、他の教育サービス(個別指導塾や家庭教師)よりも費用が安い傾向があります。
そのため、学力的に塾の授業に十分ついていけるお子さまであれば、集団塾はお得に学習できる手段の一つと言えます。
一方、費用の安さに惹かれて始めたものの、授業についていけずに通塾がイヤになってしまい、成果が上がらないお子さまも多くいるようです。

塾に向いている子の特徴

さて、ここまでで塾の特徴については一通りご理解いただけたでしょうか?
それを踏まえたうえで、ここからは「どのような子が塾に向いているのか」を解説していきます。

①:一定以上の学力がある

前章でご説明した通り、集団塾では決められたカリキュラム通りに授業が進み、常に学校の先取りをするように予定が組まれています。
そのため一定以上の学力を持っていて、さらに成績を上げたい場合や受験対策をしたい場合などは、集団塾はオススメです。

②:競争心が強い/目的意識がハッキリしている

集団塾では学力によるクラス分けや塾内テストによる順位付けなど、他の生徒との競争が少なからず発生します。もちろん学校のテストの点数などでも比べられます。
そのような環境下を上手くモチベーションに変換し、「あの子には負けたくない!」「あの子よりも良い学校に行きたい!」といった強いマインドを持てる子であれば、集団塾で良い結果を残すことができるでしょう。
また、「この学校に絶対に行きたい!」といった強い目的意識がある子も、その学校の合格実績を多く出している塾に入れば合格する可能性は高まります。

③:課題や自習を自力でできる

塾ではたいていの場合、毎回多くの宿題・課題が出されます。これは授業ペースが早いため、その補足・復習の意味合いが強いです。
塾によっては生徒が予習していることを前提として授業が進むこともあります。
そのため、部活や習い事で忙しかったとしても課題をきっちりこなし、自習も出来る子であれば、集団塾はより効率的な勉強に繋がるためオススメです。

④:周りに人がいても質問・回答ができる

これも集団塾に通う上で大事な資質です。
特に多感な中学生~高校生くらいの年頃は、どうしても「皆の前で質問するのが恥ずかしい」「”こんなことも分からないのか”と思われそう」「答えを間違えたらどうしよう」などと考えてしまうもの。
そのようなことを考えず、疑問点などをパッと先生に訊ける子であれば、集団塾であっても苦労することは少ないでしょう。

塾に向いていない子の特徴

前章で塾に向いている子のイメージはなんとなくご理解をいただけたかと思います。
そのうえで、今度は「どのような子が塾に向いていないのか」について触れていきます。

①:学力に自信がない子/学校の授業についていけない子

集団塾では、学校と同じように全員が同じペースで授業を受けます。たとえ自分が分からないところがあっても、その子に合わせてペースを落としたり、ずっと止まってくれるわけではありません。
そのため前章でも触れたように、集団塾では一定以上の学力が要求されます。
学力に自信がなかったり、学校の授業についていけていない場合は、いきなり集団塾に入ることはあまりオススメできません。

②:競争が苦手な子/自分のペースで勉強したい子

学力に関わらず、学習ペースは人によって大きく異なります。
じっくりと自分のペースで勉強したい子にとって、他者と同じペースで授業が進む集団塾はあまりオススメできません。
また、集団塾では他社との競争がどうしても発生するため、人と競うことが苦手な子にとっては、集団塾は余計なプレッシャーやストレスがかかってしまいます。

③:部活や習い事が忙しく、課題をやりきれない子

前章でも触れたように、集団塾では毎回多くの課題が出され、それをやってきていることが前提で授業が進みます。
また、自分で予習してくることがある程度必須になっている塾もあります。
そのような中で、部活や習い事で毎日忙しく、なかなか塾の課題にまで手を付ける時間がない子には、集団塾はオススメできません。
徐々に授業についていけなくなることで通塾がイヤになったり、毎日が忙しくなりすぎてしまい、大きなストレスを抱えてしまうケースも少なくありません。

④:周りに人がいることが気になる子/引っ込み思案・恥ずかしがりやな子

集団塾では学校と同じ授業スタイルであるため、もし授業中に先生に訊きたいことがある場合、皆の前で質問する必要があります。
(授業後に先生に訊きに行くこともできますが、そのような「質問待ち」の生徒も多くいるため、必ず時間を作ってもらえるとは限りません)
皆の前で質問することが苦手な子は、分からないところをその場で解決することができず、問題を解くのが後回しになってしまいます。
それがどんどん積み重なっていくと、苦手意識が大きくなり成績が伸び悩むことに繋がります。

※ここで紹介している特徴はあくまでも一例です。塾といっても様々なものがありますので、必ずしもこれらの特徴に当てはまるお子さまが「絶対に塾には不向き」というわけではありません。

向いていない子には何がオススメ?


さて、ここまで集団塾に向いている子・向いていない子について解説してきました。
お読みいただいた方のなかには、「じゃあ、集団塾に向いていない子は何をすれば良いの?」と思われた方も多いのではないでしょうか。
そこで本章では、集団塾に向いていない子にオススメの教育サービスを2つご紹介します。

■家庭教師

まずオススメしたいのが、家庭教師です。
家庭教師は基本的に1対1の完全個別指導スタイルであるため、一人ひとりに合わせたペースで学習を進めることが可能です。
学力に自信がなかったり、学校の授業についていけていないお子さまでも、その子が分かるところまでまで戻って指導してくれます。
また、周りに他の生徒もいないため気軽に質問ができ、分からないところをその場でパッと解決できるのも魅力です。
指導時間もお子さまのスケジュールに合わせて融通がきくことが多いため、部活や習いごとで忙しいお子さまであっても、上手く学習時間を確保することができます。
宿題の範囲や量もお子さまの理解度に合わせて調節が可能なため、自習もより効率的なものになります。
さらに家庭教師の良い点は、保護者さまと講師のコミュニケーションが頻繁に取れるという点です。教育にお困りの保護者さまのなかには「誰かに相談したい」とお悩みの方も多く、そのような方にとって、家庭教師は強い味方になってくれます。

■個別指導塾※1対1のもの

次にご紹介するのが、個別指導塾です。
特にオススメなのが、1人の講師が1人の生徒を見るスタイルの、完全1対1の個別指導塾です。
一般的な個別指導塾は、2~5人程の生徒に対し1人の講師が付きます。これも決して悪くはないのですが、講師の指導時間が生徒の人数分割かれてしまったり(生徒が5人いる場合、1人に充てられる時間は1/5になる)、集団塾ほどではないにしろ、やはり周りの目が気になるといった問題があります。
一方、完全1対1の個別指導塾の場合、講師は1人の生徒にすべての指導時間を使えますので、より効率的な学力アップに繋がります。
もちろん周りの目を気にする必要もなく、分からないところがあったら遠慮なく質問することができます。

まとめ

この記事では、塾に向いている子・向いていない子の特徴と、他のおすすめの教育サービスについて解説してきました。
まとめると、
■塾に向いている子の特徴
①:一定以上の学力がある子。
②:競争心が強い/目的意識がハッキリしている子。
③:課題や自習を自力でできる子。
④:周りに人がいても質問・回答ができる子。

■塾に向いていない子の特徴
①:学力に自信がない子/学校の授業についていけない子。
②:競争が苦手な子/自分のペースで勉強したい子。
③:部活や習い事が忙しく、課題をやりきれない子。
④:周りに人がいることが気になる子/引っ込み思案・恥ずかしがりやな子。

ということになります。
そして塾に向いていない子には、特に家庭教師がオススメです。もちろん「塾に向いている子」に該当するお子さまであっても、家庭教師はさらに効率的に成績を上げるための手段になります。

今、お子さまの学習方法についてお悩みの保護者さまにとって、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。