世界遺産が多い国ランキング TOP11|全学年/社会

勉強コラム

世界遺産とは、1972年にユネスコ総会で採択された『世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約(通称:世界遺産条約)』に基づき、世界遺産リストに記載されたもの(自然・景観・建造物・遺跡など)を指します。
2023年3月現在、世界遺産の数は計1,157件におよびます。

では、どの国が最も多くの世界遺産を有しているのでしょうか。

この記事では、世界遺産が多い国トップ11をご紹介しています。
各国の世界遺産の数はもちろん、代表的な世界遺産を画像付きで簡単にご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

11位:日本


日本には、文化財としての価値が高い法隆寺姫路城厳島神社
美しい自然が残されている屋久島知床小笠原諸島、そして富士山など、
25の世界遺産があります。

数の順位としては11位と、惜しくもTOP 10には入っていませんが、そもそも世界遺産がある国は167か国あります。(2023年3月現在)
その中の11位と考えれば、日本も十分、世界遺産が多い国と言えるでしょう。

10位:イラン


イランには、紀元前518年の、アケメネス朝ペルシア帝国時代に、ダレイオス1世によって建設されたペルセポリス
18世紀末のカージャール朝時代のゴレスターン宮殿など、
26の世界遺産があります。

なかでも、イラン初の世界自然遺産となったルート砂漠は、イランの総面積の約10%を占める非常に大きな砂漠です。

9位:ロシア


ロシアには、「シベリアの真珠」「生物進化の博物館」などと称される三日月型の湖バイカル湖
「火山の博物館」と言われる島、カムチャツカ半島にあるカムチャツカの火山群など、
30の世界遺産があります。

なかでも、旧ロシア帝国時代の宮殿であるモスクワのクレムリンと赤の広場は、ロシアを象徴する世界遺産の一つでしょう。
モスクワのクレムリンと赤の広場は、その歴史的背景もあり、様々な映画にも登場します。

8位:イギリス


イギリスには、先史時代の巨石建造物群ストーンヘンジ、エーヴベリーと関連する遺跡群や、
現在のイギリス王室を開いたウィリアム1世が11世紀に築いたロンドン塔など、
有名な世界遺産が計33あります。

なかでも、ビッグ・ベンの愛称で知られるウエストミンスター宮殿、ウエストミンスター大寺院及び聖マーガレット教会は、
イギリスを訪れたら1度は行きたい観光スポットです。「世界一有名な時計塔」といえるかもしれませんね。

7位:メキシコ


メキシコには、マヤ文明を代表する都市遺跡古代都市ウシュマルや、
コククジラの繁殖地になっているエル・ビスカイノのクジラ保護区など、
35の世界遺産があります。

なかでも、後古典期マヤ(900~1100年頃)最大の遺跡であるチチェン・イッツァは、
四方は55.3m、高さ24mで9層にも及ぶ巨大な世界遺産です。

6位:インド


インドには、世界でも類を見ない、3つの宗教建築が同じ場所に集合しているエローラ石窟群や、
2016年にインド、日本、ドイツ、スイス、ベルギー、フランス、アルゼンチンの7か国が共同推薦したル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-など、
40の世界遺産があります。

なかでもインド・イスラム文化の代表的な建築物タージ・マハルは、
「人生で1度は行ってみたい」と言う人も多い、有名な世界遺産です。

4位:スペイン/フランス


スペインには、ディズニー映画「白雪姫」に登場する城のモデルとなり、スペインでもっとも美しい城と言われる「アルカサラ」や、2000年以上前にローマ人が石を積み上げてできた水道橋などがあるセゴビア旧市街とローマ水道橋
「もし、スペインに1日しかいないのなら、迷わず行け」と言われるほどの古都トレドなどがあります。
なかでも、スペインの天才建築家であるアントニ・ガウディの作品群には、あの「サクラダファミリア」なども含まれており、生で見るととんでもない迫力です。


またフランスには、「海上のピラミッド」「西洋の驚異」などと称されるモンサンミシェル
フランス絶対王政時代を象徴するヴェルサイユの宮殿と庭園などの世界遺産があります。
その中でも特に有名なのは、エッフェル塔やノートルダム大聖堂などが含まれるパリのセーヌ河岸でしょう。

スペインとフランスは同数で、それぞれ計49の世界遺産があります。

3位:ドイツ


ドイツには、世界遺産第一号の1つであるアーヘン大聖堂
町全体が世界遺産として登録されているバンベルク市街など
51の世界遺産があります。

なかでも世界最大規模のゴシック建築物として知られるケルン大聖堂は、ドイツで最も人気のある観光スポットの1つです。
近くで見ると、きっとその存在感に圧倒されるでしょう。

2位:中国


中国には、約8000体の兵士の俑が見つかった秦始皇帝陵及び兵馬俑坑や、
絶滅危惧種であるジャイアントパンダの30%以上が生息している四川ジャイアントパンダ保護区群など、
56の世界遺産があります

その中でも特に有名なのは、やはり万里の長城でしょう。
紀元前214年に、遊民族が侵攻を防ぐために始皇帝によって建設が始められた万里の長城は、
その後いくつかの王朝によって修築と移転が繰り返され、現在に至ります。

現存する人工壁の延長は6,259.6 kmと、これだけでもとんでもない長さなのですが、
中国の国家文物局によれば、過去に建設されたものの現在は残っていない部分を含めると、
その総延長は21,196kmにもなるといいます。

1位:イタリア


イタリアには、世界一美しい海岸と言われるアマルフィ海岸
ルネッサンスの中心地となった、フィレンツェ歴史地区
かつてアドリア海の女王と謳われた水の都、ヴェネツィア
ピサの斜塔で有名な、ピサのドゥオモ広場など
58の魅力的な世界遺産があります。

なかでも、かつてローマ帝国の中心だったフォロ・ロマーノや、剣闘士による戦いが繰り広げられたコロッセオのある
ローマ歴史地区、教皇領とサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂は、イタリアで最も人気のある観光スポットの一つです。

さらにローマ市内には、世界一小さい国として有名なバチカン市国があり、ここは国全体が世界遺産として登録されています。