徳川家康の政治

勉強コラム

天下分け目の戦い、関ヶ原の戦い(1600年)に勝利し征夷大将軍となった徳川家康は江戸を居城に定め、1603年新たに江戸幕府を開きました。

江戸時代は1868年に倒幕されるまでの265年という長期に渡る期間、それ以前の時代とは打って変わって大きな戦もなく日本史においても安定した時代です。

ではそういった安定した時代を築けたその要因はなんでしょうか。それは幕府が設立した当初から固められた仕組みにあります。
この記事では、その仕組みについて簡単に解説していきます。

目次

「旗本」「御家人」「大名」について


まず江戸や大阪など幕府が直接治める地域では、将軍の直接の家臣である「旗本」や「御家人」を置くことにより地盤を固めました。

彼らは要衝で将軍を守り、また役人として幕府を支えたのです。

一方、日本の各地域を治めるのは大名でした。江戸幕府成立以前から大名はいましたが、この時代でいう大名とは将軍から1万石以上の領地を与えられ、その代わりに主従関係を結んだ武士のことです。
その所領、そして所領を支配する組織はといいます。

藩は江戸時代が始まった頃は200に届かない数でしたが、幕府の統制策によりその数は変動し幕末の1865年には266藩を数えました。

大名は3種類に分けられる

更に幕府は大名を徳川家の繋がりの度合いによって3種類に分けます。
■徳川家の親族が当主である大名家は「親藩」
■関ヶ原の戦い以前より徳川家の家臣だった者が当主である大名は「譜代」
■それ以外の関ヶ原の戦いの後に家臣となった大名は「外様」
としました。

特に親藩でも尾張、紀伊、水戸の徳川姓を名乗ることを許された御三家は、将軍家の血筋が絶えた際には将軍を出す役割を担いました。

「老中」の存在

こうして全国を支配する体制が整えられました。
そして将軍のもと政治を行うのは、将軍に任命された「老中」となります。
2万5千石以上の譜代大名から任用された老中は幕府常設の最高執政職で、将軍を補佐しながら幕政を統括する役目を担っていました。

江戸時代初期には「年寄衆」などと呼ばれており老中の語が用いられるようになったのは寛永期とされています。

老中の下におかれた様々な役職
また老中の下には政務を執行する多くの役職が置かれました。
・寺社奉行
・町奉行
・勘定奉行
などの三奉行や、
・作事奉行
・普請奉行
・小普請奉行
の下三奉行をはじめ、数十にのぼる奉行が設置されていました。

「一国一城令」と「武家諸法度」

徳川家康の征夷大将軍としての在位期間は1603年から1605年とわずか2年間ですが、息子の秀忠に将軍職を譲ってからも「大御所」として権力を振るいます。

1614年「大坂冬の陣」と1615年「大阪夏の陣」で豊臣氏を滅亡させ天下統一を確実にしたこの時期、幕府による全国支配を盤石のものとするため家康は重要な法令を2つ発令しました。

■一国一城令とは
一つ目は1615年6月に公布された「一国一城令」です。
これは文字通り一つの国につき城は一つというものです。

この時代、大名は戦国時代からの領地を受け継いで、自身の居城以外にも一族が住む城を持つ者が数多くいました。
このような城は幕府に対して翻意を持った際に、幕府を脅かす軍事拠点となります。
しかしこの法令により領地内の居城以外の城は全て壊されることとなり、各地の大名の戦力は大幅に削がれました。

■武家諸法度とは
もう一つは1615年7月、先に発令した一国一城令を補足するために発布された「武家諸法度」です。
武家に対する13条からなるこの決まり事の狙いは大名の行動規制です。

この武家諸法度、武家の嗜みを説いたものの他には、城を修理する場合は幕府に申請をする事や幕府の許可なくしての結婚を認めない事など大名が勢力を強める行動を封じる決まりが事細かに定められています。

これに背いた大名は重い処罰を受け、それは以前から幕府にどれほど貢献したものであっても例外はない厳格なものであったといわれています。

まとめ

このように江戸幕府が開かれた当初から徳川家康が没する直前まで十数年の間に、彼によって行われた施策の数々が幕府が長期に渡って存続する土台となった事は明らかでしょう。

徳川家康は今まで幕府を開き時代を築いてきた他の将軍とは一線を画す政治手腕の持ち主だったのです。

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こちらの記事の監修者

 浅井保(あさい たもつ)
・北海道大学文学部卒
・家庭教師のアルファ 講師部長
・山手中央高等学院 学院長

 
2008年に『家庭教師のアルファ』のプロ家庭教師として活動開始。
現在、株式会社アルファコーポレーション講師部部長、および同社の運営する通信制サポート校・山手中央高等学院の学院長を兼務しながら講師として指導にも従事。