敬語について|全学年/国語

勉強方法

日本語というのは、とても難しい言語だと思います。
なぜかと言うと…恥ずかしいことに、大人である私たちであっても、正しい日本語かどうか分からなくなってしまうことがあるからです。
いいえ、ここはハッキリ言ってしまった方が良いかもしれません。
きっと殆どの人は、間違った日本語を使っていて、その間違いに気がついていません。

例を見てみよう


少し例を挙げながら見ていってみましょう。
「今日は雨が降っていた。なので傘を持ってでかけた。」
どうでしょうか。気がつきましたか?
どこか間違ってるの?となった人、要注意です!

受験でこの言葉使いをしてしまったら、減点を食らう程の間違いをしています。
正しくは、

「今日は雨が降っていたので、傘を持ってでかけた。」
と使わなければいけません。

もう一問いってみましょう☆
「最近忙しくてテレビも見れなかったから、最近のニュースが分からないな…」
これもいけませんね!
ラ抜き言葉になっています。
正しくは「テレビも見られなかった」が正解です。

このように日本語というのとても難しく、日本人であるはずの私たちでさえ、使いこなすにはかなりの知識が必要になってきます。

今回はその中から、「敬語」という日本語独特の話法について見ていきたいと思います!

敬語って??

敬語の罠についての記事はこちら

まず敬語には「尊敬語」と「謙譲語」という大きく分けた2種類の物があります。
小学生の国語の教科書にも出てくるものですね☆
どのように区別されているかというと、

「尊敬語」相手を立てるときに使う言葉
「謙譲語」自分をへりくだるときに使う言葉

と記載されています。しかしこれだけでは少しわかりにくいですよね?
せっかくなので今回は、それぞれの使い分け方やポイントを例も出しながら、分かりやすく皆さんに見てもらえればと思います。

敬語の使い分け

それでは行きましょう!
まず簡単に言うと、尊敬語・謙譲語は食事の時の挨拶

「いただきます」と「めしあがれ」

の関係だと思ってください☆
食事をするとき、まずあなたは作ってくれた相手に対して「いただきます」と感謝の気持ちを伝えると思います。
しかし、いただく(食べる)のはだれですか?
自分ですよね??
このように実際にその行動をするのが、『自分』のとき、それは『謙譲語』ということになります。

反対に「いただきます」とあなたがもし言われた側だったら、その言葉に対して「めしあがれ」と返すでしょう。
このパターンも同様です。めしあがる(食べる)のは誰でしょうか? 相手ですよね??
こちらが『尊敬語』ということです☆

その他にも、「言う」だと
「おっしゃる」と「申し上げる」という二つの敬語があります。
先程と同じように見てみましょう。
「おっしゃる」は誰が「言う」のでしょうか?
相手ですね☆だから尊敬語です。
「申し上げる」は自分が誰かに「言う」ということなので、謙譲語になります。

このように、実際その行動をするのが誰か によって、謙譲語と尊敬語は区別されてくるのです!
基本は、「いただきます」と「めしあがれ」の関係なんだ☆と覚えておきましょう!

練習問題にチャレンジ!


最後に練習問題です。
「行く(来る)」には、「うかがう」「参る」「いらっしゃる」「お見えになる」「おいでになる」といった非常に種類に富んだ言い回しがあります☆
先程の例を参考に、それぞれ謙譲語なのか尊敬語なのか分けてみましょう。

うかがう → ?

参る   → ?

いらっしゃる → ?

お見えになる → ?

おいでになる → ?

どうですか?しっかりと区別できましたか??
それでは答え合わせです☆

うかがう → 謙譲語(自分が「行く」)

参る   → 謙譲語(自分が「行く」)

いらっしゃる → 尊敬語(相手が「行く」)

お見えになる → 尊敬語(相手が「行く」)

おいでになる → 尊敬語(相手が「行く」)

ちなみに、「うかがう」には「質問をする・たずねる」という意味もありますよ☆
場面に合わせて使いましょう!

まとめ

いかがだったでしょうか。
少しでもお役にたてたなら幸いです!
私たち日本人は、とても礼節を重んじる人間だと海外の人たちから評価されています。
敬語なんて正にその現れではないでしょうか☆
だからこそ私たちは、正しく、そして美しい日本語が使えるようになっていきたいものですね☆

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こちらの記事の監修者

 浅井保(あさい たもつ)
・北海道大学文学部卒
・家庭教師のアルファ 講師部長
・山手中央高等学院 学院長

 
2008年に『家庭教師のアルファ』のプロ家庭教師として活動開始。
現在、株式会社アルファコーポレーション講師部部長、および同社の運営する通信制サポート校・山手中央高等学院の学院長を兼務しながら講師として指導にも従事。