TOEICリスニング対策|全学年/英語

勉強方法

TOEICのリスニングパートは、100の問いに選択解答するマークシート形式のテストです。
問題はpart1からpart4に分かれています。100問ですから時間も長めで、約45分間です。
それぞれのpartの問題数は以下の通りです。
part1:6問 part2:25問 part3:39問 part4:30問
設問は英文のみです。
TOEICのスコアは、相対評価が絡められたものです。リスニングパートにおいても、満点は495ですが、イコール100問すべて正解ではありません。3問くらい落としても満点がもらえたりします。
TOEICでは、多くの入試や英検とは異なり、問題用紙や解答欄にメモを取ることを禁止していますので注意してください。また、放送は1度しかされません。

各パートの内容と覚えておくべきこと Part 1

part1:写真描写文の選択(4択)
1枚の写真について4つの短い説明文が1度だけ放送されるという問題形式です。説明文は印刷されていません。4つのうち、写真を正しく描写しているものを選び解答用紙にマークします。

【覚えておきたい】
放送前に写真をよく見て、用いられる単語、句、文などを予想しましょう。

例えば上の写真であれば、(the) moon, surface, rocket, land, footstep(s), flag, astronaut, space suit, space development projectなどの、使われる確率が高い語句を放送開始前に予想しておくということです。

Part 2

part2:応答(3択)
1つの質問または文章とそれに対する3つの答えがそれぞれ1度だけ放送されます。印刷はされたものはありません。設問に対して最も適した答えを選び、解答用紙にマークします。
問題例
What is a taxicab?
(A)It’s an automobile that carries passengers for a fare.
(B)It’s a semiformal evening suit for men.
(C)No, it’s a dog.
Bはタキシードのことでしょうし、Cはまったくわけがわからない答えとなっています。Aをマークします。

【覚えておきたい】
疑問詞で始まる文以外のものももちろん出ます。
問題例
Are you coming by bike?
(A)Judy and Liza are coming.
(B)Only if the weather’s fine.
(C)Yes, I’d like to see it.
Bが正答ですね。

Part 3

part3:会話(4択)
2人または3人による会話の音声が放送されます。聴き取った内容、問題用紙に印刷された図などを判断し、印刷された4つの選択肢の中からもっとも適切なものを選びます。各会話には設問が3問ずつなされます。
問題例
レストランに予約の電話をかけた女性とそれを受けた男性従業員の会話が放送されたとします。
その内容について、
Where does the man work?
(A)At a hotel.
(B)At a department store.
(C)At a restaurant.
(D)At a book store.
といった問いと答えが印刷されていますので、最もふさわしいものを選んで解答します。質問の放送もされます(解答選択肢は放送されません)

【覚えておきたい】
このパートには、「2人による会話」、「3人による会話」、「会話の内容を図表などに照らし合わせる設問がある問題」の3種があります。その中では「2人による会話」が最も多く(全体の約7割です)、他の2つに比べると易しいです。これをしっかり得点に結びつけましょう。
また、案内(direction)が各会話の前に放送されますが、「問題番号○○から●●についての会話です…」とかなんとか言っているだけです。その時に、印刷されている設問文と選択肢の文を読みましょう。言うなれば、聴き取りを行いながら同時に解答できるよう準備しておく心構えで臨むべきということです。

Part 4

part4:説明文
アナウンスやナレーションのような文章が放送されます。その内容についての設問に、最も適した選択肢を答えます。part3同様、設問も印刷されており、それは放送もされますが、選択肢の文は放送されません。このパートでも、図表などに照らし合わせて答えるものもあります。

【覚えておきたい】
このパートはかなりtoughです。会話(つまり人間同士の言葉の遣り取り)ではないために推測がしにくいですし、やや高度な語彙も使われるということもありますし、記憶力(単純な記憶力ではなく、英文を理解して内容を頭にとどめておく力)も他のパートよりも上のものが要求されます。
このパートは、「差がつく問題」のパートとして機能するよう位置付けられていると言えるでしょう。このパート用の対策は、ズバリ言ってしまえば、「1~3のパートで高得点できるよう勉強する」です。対策問題集などでも、1~3のパートを何度か繰り返して練習したのちにこのパートに進むというのをお奨めします。

リスニングのトレーニング、最も重要視すべきは?

リスニング力向上のためのトレーニングというと、多くの人がディクテーション(書き取り)、シャドウイング(復唱)、オーヴァーラッピング(文字を読みながら英語音声と同時に発音)などを思い浮かべると思います。この中で最も重要視すべきは、(これもズバリ言います)ディクテーションです。この3つの練習を実践するとした場合、ディクテーションに7割以上の時間を充てるべきです。ディクテーションは、読解に直接役立ちますから、英語力全体の強化になります。それが非常に大きいのです。

おわりに

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こちらの記事の監修者

 浅井保(あさい たもつ)
・北海道大学文学部卒
・家庭教師のアルファ 講師部長
・山手中央高等学院 学院長

 
2008年に『家庭教師のアルファ』のプロ家庭教師として活動開始。
現在、株式会社アルファコーポレーション講師部部長、および同社の運営する通信制サポート校・山手中央高等学院の学院長を兼務しながら講師として指導にも従事。