目次
租庸調ってそもそもなんなのか?
そもそも租庸調ってどうして覚えなきゃならないのでしょう。覚えるとして一体租庸調ってなんなのだろうと思う人も少なくないはずです。ということで、簡単に租庸調についておさらいしていきましょう。
租庸調の時代背景
租庸調とは簡単にまとめると奈良時代の税の名前です。それぞれ租・庸・調と分かれており、それぞれにことなる意味を持ちます。当時、大国だった唐の制度で日本でも導入することになったとのことです。そのまま導入してしまうと国内で浸透しない可能性もあるので、当時の慣習に当て嵌めながら日本風にしたという経緯があるそうです。また、飛鳥時代の後期(701年)に、制定された大宝律令の中で班田収授法と関係が深いです。班田収授法は戸籍に基づいて与えられた口分田を所有するというものでした。この口分田によって租がどのようなものなのかが分かってきます。
租とは何か
まず、租庸調の1つである租について見ていきましょう。租とは、先ほど出てきました口分田の収穫の3%程度の稲(米)を納めるというものです。これは主に諸国で保存されていたとされています。それまでは神に捧げ、飢饉や災害など何かあった時に備蓄するという風習がありました。この風習を租という形にすり替えたとされています。
庸とは何か
次に庸についてです。労役もしくは代用として米や布を納める税が庸でした。主に人件費という枠組みで設けられていた庸ですが、都で労役することが難しい、例えば都までの距離が遠い地方の人々の場合は、米や布に代用して納めるということも可能だったとされています。代用に納める米を庸米、布を庸布と言っていたそうです。以前は、人質として京へ赴くことがありましたが、これを庸として置き換えたとされています。他の租や調と同じように間違うこともありますが、あくまでも労役が原則です。
調とは何か
最後に調ですが、布や地方特産品のことを指します。主に布を納めることが基本となっておりますが、特産品は代用として納めることもあったそうです。特産品は地方特産品34品目の中から1品目、もしくは貨幣の納税が認められておりました。こちらも本来は朝廷に貢物として納めていた制度があったのでこれを調に置き換えたとされています。
どのように覚えるか(語呂合わせ紹介)
ここまで租庸調について紹介してきましたが、大事なことはこれら3つの税を正確に覚えるにはどうすればいいのかということだと思います。そこでこれらの3つをどのような語呂合わせで覚えるのかを参考として紹介していきます。是非、好みの語呂を見つけて今後の学習でお役に立てればと思います。
【そこ、超特急で、よう塗ろう】
そ(租)こ(米)、超(調)と(特産品)っきゅうで、よう(庸)ぬ(布)ろう(労役)!
【添い寝して、不調ようとろう】
添(租)い寝(稲) して、不(布)調(調)、よう(庸)とろう(労働)!
【その子の特徴、露道にあるよ】
そ(租)の子(米)の特(特産品)徴(調)、路道(労働)にあるよ(庸)
【速攻、養老駅から都庁に行って】
ソッ(租)コー(米)、養(庸)老駅(労役)から都(特産品)庁(調)に行って
覚えられる語呂は見つかりましたか。以上が語呂合わせの紹介でした。
まとめ
これまで租庸調について見てきましたが、場合によっては語呂から暗記して単語の理解を図る方や、単語を理解して語呂合わせを進めていくかだと思います。しかし、今回まとめた内容は中学生にレベルを合わせ、作成したのですが租庸調は高校の日本史でも学習する内容です。今回のまとめで学習したないようがその場の知識にならず、受験のための知識として受験が終わってすぐに忘れてしまわないように日々の学習に取り入れていってください。
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こちらの記事の監修者
浅井保(あさい たもつ)
- ・北海道大学文学部卒
- ・家庭教師のアルファ 講師部長
2008年に『家庭教師のアルファ』のプロ家庭教師として活動開始し、数多くの生徒への学習指導を経験。
現在、株式会社アルファコーポレーション講師部部長。