比例と反比例の解き方!|中学生/数学

勉強方法

比例・反比例と聞いただけで「わからない」「きらい」と拒否反応を示してしまう生徒さんが少なくありません。確かに学校の授業では先生のペースで授業が進んでしまうので、「ん? ちょっと待って。今言ったところもう少しわかりやすく教えてよ」と思ってもノートをとるだけで精一杯、ましてや質問なんて気後れしてしまって無理無理というところが本音だと思います。そんな感じで進んでいくから何となくわかったようでわからなくなってしまう単元です。でも、比例も反比例も基本となる考え方をしっかり学んでおけば、決して訳がわからなくなることはありません。むしろパズルを解いているようで楽しく問題を解くことができます。ここでは、比例・反比例の考え方から基本的な解き方を解説していきます。

目次

比例

まず「比例」です。比例関係とも言いますが、ひと言で言えば比例関係とは、片方が2倍、3倍⋯となると、もう片方も2倍、3倍となるような関係です。身近な例を挙げてみましょう。

♦例1
1個100円でチョコレートが売られているとします。このとき、買うチョコレートの個数(個)と値段(円)は比例関係にあると言います。
買うチョコレートの数が1個のときは100円ですが、買う数を2個にすると値段は2倍(200円)、3個にすると値段は3倍(300円)になりますね。この関係が比例関係です。
次に、これを数式とグラフに表してみましょう。
二つの量 x と y が、y=ax という関係にあるとき、x と y は比例関係にある(y は x に比例する)と言います。( a を比例定数と言います。これについては後で説明します。)
例1を数式にしてみましょう。
買うチョコレートの数をx (個)、値段をy (円)とします。値段=チョコレート1個分の値段(100円)×買う個数ので、x とy に置き換えると y=100x という関係式が成立します。
また、x とy の関係をグラフに表すと上の図のようになります。(※チョコレートを10個まで買った場合)

反比例

次に「反比例」です。二つの量において片方が2倍、3倍・・・となると、もう片方が1/2倍、1/3倍となるとき、その二つの量は反比例すると言います。
♦例2
12個のから揚げを同じ数ずつ山分けするとき、山分けする人数(人)と1人あたりの個数(個)は反比例します。
実際に考えてみましょう。山分けする人数が2人のときは1人あたり6個ですが、人数を2倍(4人)にすると1人あたり3個(1/2になる)、人数を3倍(6人)にすると1人あたり2個(1/3になる)です。
例2を数式にしてみましょう。
「x とy が反比例する」とは
・x が2倍になるとy が1/2倍
・x が3倍になるとy が1/3倍
と言う意味でした。
これは、x とy のかけ算であるxy が一定であることと同じ意味です。
つまり、x とy が反比例する場合には定数a を使って、xy=a と表すことができます。これをy について解くと
y=a/x となります。これが反比例の式です。
例2でいえば、12個のから揚げを同じ数ずつ山分けするとき、山分けする人数( x )と1人あたりの個数( y )の間の関係式は
Y=12/x です。
また、x とy の関係をグラフに表すと上の図のようになります。

比例と反比例の練習問題を解いていきましょう

♦比例の問題
束になっている針金があります。この針金の束の重さをはかると1200g でした。また、同じ針金2mの重さをはかると60gでした。このとき次の問いに答えなさい。
(1)針金xmの重さをygとして、yをxの式で表しなさい。
(2)針金の長さと重さは比例するので、y=ax の式で表すことができます。束になっている針金の長さを求めなさい。

~解答~
(1)針金の長さと重さは比例するので、y=axの式で表すことができます。
針金2mが重さ60gなので1mの重さは30g。よって、y=3x
答え y=30x
(2)y=30xの式に、束になっている針金の重さy=1200 を代入することで、xを求めることができます。
1200=30x
x=1200/30
x=40
答え 40m

♦反比例の問題
yはxに反比例し、x=-4のときy=5である。これについてyをxの式で表しなさい。
束になっている針金があります。この針金の束の重さをはかると1200g でした。また、同じ針金2mの重さをはかると60gでした。このとき次の問いに答えなさい。
(3)針金xmの重さをygとして、yをxの式で表しなさい。
(4)針金の長さと重さは比例するので、y=ax の式で表すことができます。束になっている針金の長さを求めなさい。

~解答~
y=a/xまたはa=xyに、xとyの値を代入してaを求めます。
a=-4×5=-20 よって、y=-20/x
答え y=-20/x

基本となる式の形を覚えること

ここまで学んだように、比例と反比例は基本となる式の形を覚えてしまえば、比較的簡単に解くことができます。あとは問題をたくさん解くことで解き方を覚えてしまうことです。
がんばりましょう。

おわりに

比例・反比例については、アルファの公式YouTubeチャンネル「超かんたん!勉強チャンネル」でも、計8本の動画に分けて解説していますので、そちらもぜひご覧ください。

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こちらの記事の監修者

浅井保(あさい たもつ)

  • ・北海道大学文学部卒
  • ・家庭教師のアルファ 講師部長

2008年に『家庭教師のアルファ』のプロ家庭教師として活動開始し、数多くの生徒への学習指導を経験。
現在、株式会社アルファコーポレーション講師部部長。