一次関数の利用 解き方|中学生/数学

勉強方法

「一次関数の利用」はとにかく難しいと感じている生徒さんは多いと思います。
文章問題ばかりで、見ただけで嫌になってしまいますよね。そんな方に少しでも手助けができるように、
「一次関数の利用の問題について、解き方のコツ」を紹介します。

【コツ→3つのパターン】
一次関数の利用の問題で最も重要なのは、どの値を「x」「y」とおくかです。
これを間違えなければ、正解にたどり着くことができます。
コツのポイントを3つのパターンに分けて説明します。

目次

パターン1「文中にxとyがでてくる問題」

1つ目は問題文の中に、何をx、yとおいたらいいのか?が書いてあるパターンです。このパターンでは、でてきた値をそのままx、yとおいてみます。
例えば次のような問題です。
[問題1]
A君が分速300mの速さで自転車をこいでいます。A君が進んだ距離をy(m)、
自転車をこいだ時間をx(分)とします。
yはxの変化にともなってどう変化するでしょうか?
この問題はとても簡単です。問題文の通りにxとyの値をあててやればよいことになります。
・A君の進んだ距離をy(m)
・自転車をこいだ時間をx(分)
とすると、
y=300x
このようになります。
流れに逆らわずにそのまま文字でおいて下さい。

パターン2「時間によって値が変化する問題」

2つ目のパターンは「時間によって値が変化する問題です。このような問題では
・時間 : x
・時間によって変化する値 : y
とおいてやれば大丈夫です。
例えば次のような問題です。

[問題2]
B君は友達とカラオケに行きました。
料金は60分までは1000円で、追加料金は10分ごとに200円かかります。
予算2000円で最大何分までカラオケで
歌うことができますか?
この問題ではB君がカラオケ店に支払う金額が時間によって変化しています。
長く歌っているほどたくさんの料金になってしまいます。
よって、この問題では、
・x : 「60分から延長した時間(変化する時間)」
・y : 「利用料金(時間によって変化する値)」
とおいてみます。
60分から10分ごとに延長料金が加算されますから、
y = 200・x / 10 + 1000
= 20 x + 1000
こうなります。
y (利用料金)に2000円を代入してみます。
2000 = 20 x + 1000
20x = 1000
x = 50
つまり、
延長50分+基本60分=合計110分
の利用で予算の2000円になるわけです。

パターン3「一次関数の詳細が書いてある問題(○○が△△の一次関数になる」

このような問題では、
・ y : ○○
・ x : △△
とおいて一次関数を作って下さい。
例えば次のような問題です。
[問題3]
C君の家では、
3人分の焼きそばを作るには2300円
5人分の焼きそばを作るには3500円
かかります。
焼きそばを作る費用は食べる人数の一次関数になっています。
このとき、8人分の焼きそばを作る費用はいくらになりますか?
この問題では、
「焼きそばを作る費用は食べる人数の一次関数になっています。」
と書いてあります。だから、
・焼きそばを作る費用 : y
・焼きそばを食べる人数 : x
とおいて下さい。
この関係は一次関数になるはずだから
y = ax + b
の形になります。
この式に
・x = 3、y = 2300
・x = 5、y = 3500
を代入して下さい。すると、
2300 = 3a + b
3500 = 5a + b
このような連立方程式ができます。
これを加減法で解くと
a = 600
b = 500
が求まります。
つまり、この焼きそばについての一次関数は、
y = 600x + 500
8人分の焼きそばを食べる場合は、
y = 600×8+500
= 5300 (円)
この費用がかかることになります。

まとめ

一次関数の利用は文章問題にヒントが隠されています。
・x と y がすでに指定されている問題
・時間がでてくる問題
・一次関数の詳細がかかれている問題
この3つのパターンを意識して問題に取り組むとわかりやすいはずです。
あとはたくさんの問題を解いて、文章問題に慣れていくことがとても重要です。

こちらの記事でも「一次関数の解き方」を解説しています!

さて、この記事をお読み頂いた方の中には
「中学生になってから苦手な科目が増えた」
「部活が忙しくて勉強する時間がとれない」
「このままだと高校受験が心配」
といった、お子さまの勉強に関するお悩みを持たれている方も多いのではないでしょうか。
中学生は授業のペースがどんどん早くなっていき、単元がより連鎖してつながってきます。
そのため、一つの単元につまづいてしまうと、そこから連鎖的に苦手意識が広がってしまうケースが多いのです。

したがって、一つ一つの単元を確実に理解しながら進めることが大切になってきます。
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こちらの記事の監修者

浅井保(あさい たもつ)

  • ・北海道大学文学部卒
  • ・家庭教師のアルファ 講師部長

2008年に『家庭教師のアルファ』のプロ家庭教師として活動開始し、数多くの生徒への学習指導を経験。
現在、株式会社アルファコーポレーション講師部部長。