三平方の定理を簡単に理解!更に理解を深めよう!|中学生/数学

勉強方法

三平方の定理は、中学3年生の終わり頃、あわただしい時に教わるので、十分理解しないまま終わってしまったという人も多いのではないでしょうか。数学は積み重ねの学問ですので、一度苦手意識がついてしまうと、そこから多くの単元がわからなくなってきてしまいます。そこでこの記事では、三平方の定理についてわかりやすく丁寧に説明しますので、しっかり身に付けていきましょう。

目次

三平方の定理とは?


三平方の定理とは、直角三角形の3辺の長さの関係を表す公式の事を言います。また、別名「ピタゴラスの定理」とも呼ばれています。この呼び方の方が有名でしょうか。古代中国でもこの定理は使われていて、それが日本に伝わり、江戸時代には鉤股弦(こうこげん)の法と呼ばれていたが、昭和になって三平方の定理といわれるようになりました。この定理は、直角三角形の辺の長さを求めるだけでなく、座標上の2点間の距離を求める場合にも用いるので、ぜひ覚えてほしい定理の一つです。
直角三角形の、直角をはさむ2辺の長さをa、b、斜辺の長さをcとすると、

という関係が成り立つことをいいます。

身近な三平方の定理といえば?

身近な三平方の定理といえば、小学校からよく使う2つの三角定規です。
直角二等辺三角形の定規の辺の比は、1:1: √2(内角は、90°、45°、45°)
この場合、斜辺が√2です。
1² + 1² =√2²
また、直角二等辺三角形といえば、正方形を対角線で半分に切った図形です。
すなわち、√2とは、一辺の長さが1の正方形の対角線の長さになります。
もう一つの三角形の辺の比は、1:2: √3(内角は、90°、30°、60°)
この場合、斜辺が2です。
1² + √3² = 2²
どちらも、三平方の定理が成り立ちます。
また、三平方の定理と平方根は密接な関係があるのが分かると思います。

三角定規の三角形は、角度がはっきりしていて、辺の比も比較的わかりやすいので特別な直角三角形と言えます。この2つの三角定規の「比」と「内角」は、問題としても良く出てくるので、しっかり覚えておきましょう。

自然数比の三平方の定理といえば?

それでは、自然数比で三平方の定理が成り立つ組合せはないのでしょうか。
皆さんが良く知っているものとして、3:4:5がありますね。
実はそれ以外でも、無数に存在します。その自然数の組をピタゴラス数といいます。
例えば、5:12:13、7:24:25、8:15:17、20:21:29、・・・
ただし、自然数比の場合の内角は、きれいな数字では表せません。

三平方の定理を用いた問題

最も基本的な問題は、直角三角形の辺の長さを求める問題でしょう。
それは、平面図形に限らず、空間図形(立体図形)においても使えるので、問題をしてよく使われています。複雑な図形では、どこに直角三角形が隠れているのかを見つけることが必要となってきますので、色々なケースを経験して身に付けていきましょう。

直角三角形の一辺の長さを求める

最も基本的な問題は、直角三角形の2辺の長さが示されていて、残りの1辺の長さを求める問題です。三平方の定理に当てはめて求める問題です。平方根が出てくる場合が多いので、平方根の計算も同時に覚えましょう。

斜辺以外の一辺の長さを求める場合は、三平方の定理を式変形して
a² = c² – b² = (c+b)(c-b)
を用いると簡単に解けます。

辺の比から角度を求める問題

辺の比から角度を求める問題は、先ほど述べたように、角度のはっきりしている2つの三角定規のどちらかを当てはめれば、求めることができます。
単純に、1:1: √2、1:2: √3 だけでなく、それぞれの倍数になっている場合もあるので注意しましょう。更に整数倍だけでないことにも注意が必要です。
例えば、√3:2 √3:3 の場合は、それぞれ、√3で割ると、1:2: √3 となります。

角度から辺を求める問題

角度から辺の比を求める問題も、2つの三角定規のどちらかを当てはめます。
すなわち、角度と1辺が分かっている場合は、他の辺の長さもわかることになります。

長方形、正方形の対角線の長さを求める

長方形や正方形と対角線の関係は、正に三平方の定理となります。
(対角線)² = 縦² + 横²
従って、縦、横の長さが分かっていると、三平方の定理に当てはめて求めることができます。

直方体、立方体の対角線の長さを求める

これも、長方形、正方形の場合と同様に、三平方の定理を用いて求めることができます。
但し、立体の場合は、2回に分けて、三平方の定理を使うことになります。
先ずは、上面の対角線の長さを三平方の定理で求めます。
次に、その上面の対角線と、高さの辺を使って、直角三角形を作ることができます。
そうすれば、三平方の定理より、直方体、立方体の対角線の長さを求めることができます。

座標上の2点間の距離を求める

xy座標上に点A、Bがあり、その座標をA(x¹ , y¹)、B(x² , y²)とすると、2点AB間の距離は、三平方の定理を用いて求めることができます。
上図の三平方の定理の斜辺のcが2点間の距離にあたり、aがx座標の差(x² – x¹)となり、bがy座標の差(y² – y¹)となります。
(2点間の距離)² = (x² – x¹)² + (y² – y¹)²
この式の数値を代入すれば、2点間の距離を求めることができます。
また、2点間の距離は、3次元座標でも同じように求めることができます。

三平方の定理の逆

三平方の定理の逆とは、三角形の3辺がa² + b² = c² を満たせば、その三角形は直角三角形であるというものです。図形の証明問題などに使われる場合があるので、覚えておきましょう。

三平方の定理の証明

三平方の定理は、数百通りともいわれる証明法が提案されている。よく目にする証明法は、正方形を用いた証明、相似を用いた証明、内接円を用いた証明などがあります。

三平方の定理の一般角への応用

三平穂の定理は、あくまでも直角三角形において成り立つ定理ですが、一般角においてはどうなるのでしょうか。それは、高校数学で学ぶ、第二余弦定理というもので、以下のように表されます。

三平方の定理の一般角への応用

三平穂の定理は、あくまでも直角三角形において成り立つ定理ですが、一般角においてはどうなるのでしょうか。それは、高校数学で学ぶ、第二余弦定理というもので、以下のように表される。

三平方の定理の一般角への応用

三平穂の定理は、あくまでも直角三角形において成り立つ定理ですが、一般角においてはどうなるのでしょうか。それは、高校数学で学ぶ、第二余弦定理というもので、以下のように表されます。
c² = a² + b² – 2ab・cosC
つまり、第二余弦定理は三平方の定理を一般角へ拡張した定理になっています。

まとめ

いかがでしたか?中学数学のなかでも、図形問題は解くのに時間がかかる単元の一つです。
しかも、三平方の定理のような「解き方の基礎」を知らないと、太刀打ちできません。高校入試や、高校数学を有利に進めるためにも、中学生のうちからしっかりと基礎を固めておく必要があります。

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こちらの記事の監修者

浅井保(あさい たもつ)

  • ・北海道大学文学部卒
  • ・家庭教師のアルファ 講師部長

2008年に『家庭教師のアルファ』のプロ家庭教師として活動開始し、数多くの生徒への学習指導を経験。
現在、株式会社アルファコーポレーション講師部部長。