必要条件・十分条件をマスターしよう|高校生/数学

勉強方法

必要条件と十分条件、定義そのものはそれほど厄介な感じがないのに、実際にはけっこうたいへんです。
『あれ、これってどっち?』
そんなふうに思うことが少なくなく、
『これでいいと思うんだけど…』
と、100%の自信が持てないことも多く、
さらには、「必要条件でも十分条件でもない」というのが正解となることもあります。一筋縄ではいかないと感じる人がたくさんいるのも無理ありません。
要点をしっかり押さえ、自信をもって解答できるようにしましょう。

目次

まずは定義から

命題P⇒Qが真であるとき、
PはQの十分条件
QはPの必要条件
両方が成り立てば、PはQの必要十分条件、QはPの必要十分条件
です。
P⇒Q
は、「PならばQ」と言うことが多いです。「PであればQが成立する」という言い方をしたりもします。

広い方が必要条件(広いの「ひ」は必要の「ひ」)

集合の表し方で、ベン図というのがありますね。
必要条件・十分条件をそれで見てみましょう。
すると、上の図のような関係になります。

例えば、
「自働車である」こと(という命題)と、「パトカーである」・「路線バスである」・「F1マシンである」・「近所の酒屋さんの軽トラックである」こと(という命題)を考えてみてください。
大きい括り(くくり)が自動車、小さい括りが、例えばF1マシンです。
F1マシンにもいろいろありますが、どれほど数多くそれをあげていっても、自動車という大きい括りの中の一部分であることに変わりはありません。このことを、
「F1マシンである」ことは、「自働車である」ことの十分条件である。
「自働車である」ことは、「F1マシンである」ことの必要条件である。
と言うことができるのです。

『十 ⇄ 要』が重要

もうひとつ、使える覚え方として、『十 ⇄ 要』を紹介します。
上の例をそのまま使いましょう。
「F1マシンである」こと⇄「自働車である」こと
右の「F1マシンである」ことが言えれば、左の「自働車である」ことは言えますね。
→ の関係が言えるので、
「F1マシンである」ことは、「自働車である」ことの十分条件である。
と言え、この時、← の関係の、
「自働車である」ことは、「F1マシンである」ことの必要条件である。
と言えるのです。

必要十分条件

必要条件であり、十分条件であるとはどういったものでしょうか。
わかりやすい例としては…
「愛媛・香川・高知・徳島」 ⇔ 「四国の各県」
です。
両者は、双方向とも必ず成立します。
「愛媛・香川・高知・徳島」は、「四国の各県」の必要十分条件
「四国の各県」は、「愛媛・香川・高知・徳島」の必要十分条件
となるのです。

実際の問題例

イメージがつかめたら、実戦練習です。以下の各問を考えてみてください。

問1:「x=2 かつ y=3」は「xy=6」であるための(   )条件である。
答え 「x=2 かつ y=3」は「xy=6」を成立させる。つまり、十分条件である。
このとき、「xy=6」は、「x=2 かつ y=3」を成立させるとは限らない。
つまり、「xy=6」は、「x=2 かつ y=3」であるための必要条件にはならない。

問2:「x >1」は、「x=2」であるための (   )条件である。
答え 「x >1」であっても、「x=2」とは限らない。つまり、 「x >1」⇒「x=2」は言えない。よって、 「x >1」は、「x=2」の十分条件にはなら
ない。
いっぽう、「x=2」ならば、「x >1」は言える。つまり、 「x >1」⇐「x=2」は成立する。
    よって、「x >1」は、「x=2」であるための必要条件である。

問3:(センター試験過去問より)実数aに関する条件p, q を次のように定める。
p:a2≧2a+8
q:a≦−2またはa≧4
次の(ク)に当てはまるものを、下の0~3のうちから一つ選べ。
qはpであるための(ク)
0 必要十分条件である
1 必要条件であるが,十分条件でない
2 十分条件であるが,必要条件でない
3 必要条件でも十分条件でもない
答え 条件pの2次不等式を解くと、
  (a+2)(a-4)≧0より、a≦-2,4≦aとなる。これは、条件q を表している。
つまり、p ⇔ q の双方向が成立するので、正答は、 0 となる。

まとめ

いかがでしたか。
あと数問、自分で練習問題を解いていけば、きっと自信を持って解答できるようになりますよ。

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こちらの記事の監修者

 浅井保(あさい たもつ)
・北海道大学文学部卒
・家庭教師のアルファ 講師部長
・山手中央高等学院 学院長

 
2008年に『家庭教師のアルファ』のプロ家庭教師として活動開始。
現在、株式会社アルファコーポレーション講師部部長、および同社の運営する通信制サポート校・山手中央高等学院の学院長を兼務しながら講師として指導にも従事。