家庭教師の料金相場とは?家庭教師の選び方も紹介!|全学年

家庭教師について

お子様の効率よい学習のために家庭教師をお考えの方は多いと思いますが、料金の相場が分からないケースもあることでしょう。
ここでは、家庭教師の料金相場について解説します。
塾との違いや家庭教師を選ぶ際のポイントなどもご紹介するので、家庭教師を探す際にぜひ役立ててください。

目次

家庭教師の料金とは?

まずは、家庭教師にかかる料金にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。

当然ですが、まずは授業料がかかります。
そのほかにも、会社や契約内容によっては以下のようなものがあります。
・入会金
・管理費
・選考・紹介手数料
・更新料
・教材費
・交通費

まあ、家庭教師には、ご家庭と家庭教師とで個人契約する場合と、仲介業者(家庭教師会社)を利用する場合があります。同じ家庭教師でも大きな違いがありますので、それぞれみていきましょう。

家庭教師の選び方 ~個人契約の場合~

まずは、料金以外の特徴を見ていきます。

個人契約の特徴は、家庭教師とご家庭が合意すれば(もちろん不法行為などを除き)、契約内容は自由だということです。
メリットとデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。

・メリット1  融通が利く
➡家庭教師側が了承できる範囲であれば、条件や指導内容に変更したいことがあったとしても柔軟に対応してくれるでしょう。

・メリット2  料金が安い、分かりやすい
➡一般に、個人契約の方が仲介業者(家庭教師会社)よりも1時間あたりの授業料が安いです。授業料のほかには教材費や交通費の実費のみという契約が多く、料金体系もシンプルで分かりやすいです。
※ただし、特別な技術やレベルになると逆に高料金になることもあります。


・デメリット1 いい家庭教師なのかが分からない
➡知人の紹介であれば別ですが、事前に人となりや指導力を把握することはできないので、しばらくやってみるしかありません。もしお子様やご要望とマッチしないと感じたら、探すところからやり直すことになります。

・デメリット2 代わりがいない
➡休暇や急病、慶弔などにより指導できない日はどうしても出てきます。仕方のないこととはいえ、お子様のテスト時期ややる気の出ている時期に重なると残念な気持ちになってしまいますね。

・デメリット3 長期間の指導をできない家庭教師もいる
➡学生はいつかは卒業してしまいますし、社会人でも次の就職が決まるまで、という場合もあります。

・デメリット4 トラブルの解決に労力がかかる
➡何かトラブルが発生したときに当事者同士で解決しなければなりません。相手に誠意がなければ解決も難しくなります。解決に向かったとしても時間がかかり、学習に遅れが出てしまう可能性もあります。

家庭教師の選び方 ~仲介業者(家庭教師会社)の場合~

仲介業者(家庭教師会社)の特徴は、授業は家庭教師が行いますが、会社としてご家庭のバックアップを行ってくれることです。

・メリット1  家庭教師の質が一定以上
➡面接や試験を通じて採用され、その後も研修を継続的に行っているところが多いので、家庭教師の質は高いといえるでしょう。使用する教材が決められている会社であれば、指導力の安定感も望めますね。

・メリット2  代わりの家庭教師を派遣
➡担当の家庭教師の休みに対しては別の日に振替することが多いですが、テスト前などで日程を変えたくない場合、会社として別の家庭教師を用意してくれることも多いでしょう。また、家庭教師の交代についても対応してくれるのが一般的です。

・メリット3  トラブルへの安心感
➡会社としてサービス提供しているのでトラブルには敏感です。防止に努めているはずですが、万が一発生した場合にもすぐに解決に動いてくれるでしょう。トラブルというほどでなくても、成績やお子様のご家庭での様子が心配な時のために相談窓口が用意されている会社もあります。


・デメリット1 料金が高い、少し分かりにくい
➡会社として経費がどうしてもかかるため、授業料が個人契約よりは高いことが多いです。また、入会金、管理費、教材費などについては各社異なるので、その分料金体系も複雑といえるでしょう。説明は必ずしてくれますので、納得するまで聞くようにしましょう。

・デメリット2 会社としてのルールがある
➡会社ごとにルール(業務内容や手続き方法)がありますので、個人契約のようには気軽にいかないこともあるかもしれません。後々トラブルにならないためにも条件についてはよく確認しましょう。

メリット・デメリット両方を見てきましたが、どのような仲介業者(家庭教師会社)を選ぶのがよいのでしょうか。

料金?
実績?
家庭教師のラインナップ?
期待感?
相談対応の親切さ?

すべて大事ですね。どの仲介業者(家庭教師会社)も力を入れている項目です。ご家庭でなぜ家庭教師を選択しようとしているのか、要望にどのくらい合うのかを確かめるためにも、実際に話を聞いてみるのがよいでしょう。

料金相場

個人契約と仲介業者(家庭教師会社)の特徴がとらえられたところで、いよいよ家庭教師の料金相場についてみていきましょう。

授業料を1時間あたりで見てみると、低料金であれば2,000円、高ければ10,000円以上になることもあるようです。幅が大きくて分かりにくいので、高くなる条件についてもう少し詳しく見ていきましょう。

・学年が上がるごとに料金も高くなる。(+0~2,000円)
・学生より、実績のあるプロ家庭教師の方が高い。(+1,000~3,000円)
・偏差値が高い志望校、学部に対応できる家庭教師の方が高い。(+1,000~5,000円)
・地方都市より都心部の方が高いことがある。
(※あくまで相場です。実際の契約条件はその家庭教師によります。)

具体的なシミュレーションをしてみると、料金幅が狭められそうです。
個人契約の場合と仲介業者(家庭教師会社)の場合に分けてみましょう。

【個人契約】

・地方小3で学校の授業についていく・・・学生で2,000~3,000円
・都心部私立中2で学校の授業についていく・・・プロ家庭教師で4,000~6,000円
・高2で国立大文系志望・・・学生で3,000~5,000円、プロ家庭教師で4,000~7,000円
・高3(浪人生)で医学部志望・・・・プロ家庭教師で8,000円~10,000円以上

といったあたりが相場として想定できますね。

【仲介業者(家庭教師会社)】
それでは今度は、仲介業者(家庭教師会社)の料金相場です。
個人契約と同じシミュレーションをしてみましょう。

・地方小3で学校の授業についていく・・・学生で3,000~5,000円
・都心部私立中2で学校の授業についていく・・・プロ家庭教師で5,000~7,000円
・高2で国立大文系志望・・・学生で4,000~6,000円、プロ家庭教師で5,000~8,000円
・高3(浪人生)で医学部志望・・・・プロ家庭教師で8,000円~10,000円

個人契約よりは高いですが、逆に上限がある程度決まっている(料金の安定性がある)のも仲介業者(家庭教師会社)の特徴です。

家庭教師と塾の比較

ここでは、家庭教師と塾の料金と指導の違いについてみていきましょう。

【料金】
業態が異なりますので、時間当たりではなく月額の授業料の相場で解説していきます。
※家庭教師は、上でご紹介した(個人契約ではなく)仲介業者・家庭教師会社、プロ講師の相場で、1回90分週2回の場合を想定して算出しています。
※比較しやすいように例を絞って解説します。

・集団塾
 高1・2 ……… 3~4万円    受験生 ……… 4~5万円

・個別指導塾(生徒2~3人)
 高1・2 ……… 4~5万円    受験生 ……… 5~7万円

・家庭教師
 高1・2 ……… 6~8万円    受験生 ……… 7~12万円


読むまでもなくご存じの方も多かったでしょうが、集団塾は安い、家庭教師は高い。
しかしここで注目すべきは、その「金額差」です。
集団塾と家庭教師を「比」で比べると約2倍ですが、「差」で比べると約3万円(大学受験生で約5万円)です。これを大きいととらえるか小さいととらえるかは、判断の分かれるところではないでしょうか。
また集団塾では、夏期講習などは参加必須、別料金で数万円~十万円以上かかります。(家庭教師も追加授業を申し込むとすれば費用はかかります)

集団塾を選ぶか、少し高いけど完全マンツーマンの家庭教師を選ぶか、その間をとって(マンツーマンではない)個別指導塾を選ぶか…
どれが、我が子が一番成果を出せるのか…
成果を出すために習わせるわけですから、業態選びもかなり重要ですね。

【指導内容】
集団塾では、どの講師が教えても同じ成果が出るようにカリキュラム、教材、授業内容が設計されています。そのため講師は均質ということができるでしょう。

一方の家庭教師は、一人ひとりばらつきがあるといっていいでしょう。コミュニケーションの取り方、いろいろな解き方や覚え方の紹介など、家庭教師の個性や経験に依る部分があるだけでなく、学力や志望校に合わせた進め方などの生徒の状況とのかけ算で、接し方や教え方は何通りにも分かれていきます。経験豊富で引き出しの多いプロ家庭教師であれば、様々な生徒、状況に対応できるでしょう。

集団塾では、授業で理解できなかったところは、講師の空き時間に聞きに行く、補講を受けるなどする必要があります。しかし他にも生徒がいますので、納得いくまで教えてもらえるとは限りませんし、解決までにタイムラグが発生しモヤモヤした状態が続いてしまうこともあります。

家庭教師であれば、その場ですぐに質問でき解決できますますので、例題を解いて定着させるのをその授業で行うこともできますし、次回までの宿題に出すこともできます。家庭教師の役割は、「生徒に説明すること」ではなく「理解してもらうこと」です。1度説明をして分からなければ、別の教え方をしたり図を描いたり例を出したり、分かるまで様々な対応をしてくれますし、生徒が分かったと言っても本当に分かっているかをその場で確認してフォローできるのも家庭教師の良さです。

家庭教師による指導が向くタイプの子どもとは?

集団塾と家庭教師、うちの子に合うのはどちら?と悩む親御様も多いことでしょう。家庭教師に向いている子はどんな子か、ご紹介していきます。

・基礎的な部分に不安がある
➡学校の勉強でつまずいているのなら、基礎がまだできていない可能性があります。基礎ができていないから基礎練習を多くさせる、基礎ができていないから前の学年の勉強をさせる(教える)・・・悪いことでも間違ったことでもありませんが、もしかしたら効率が悪い勉強方法かもしれません。基礎といってもとても範囲は広いのです。まずはどこでつまづいているのかを見つけて順を追って学習した方が、基礎がしっかりと身に付きます。それを見つけ未来予想図を描くのは家庭教師の得意とするところです。
苦手に取り組むのは生徒も精神的に大変です。それでも一緒に頑張ってくれる「自分の先生」がいると心強いですよね。

・マイペースに勉強を進めたい
➡他の生徒と一緒だと質問しづらかったり集中できなかったりというお子様は非常に多いです。家庭教師なら完全マンツーマンなので、そういった心配はありません。質問したいときに遠慮なく質問しましょう。

・移動が負担になる
➡実はこれはとても大きいことです。家庭教師とはその名の通り「家庭に来てくれる教師」です。お子様の移動の時間を無駄にすることもなく、部活で疲れた体で通う必要もなく、忘れ物をしてしまうこともありません。自宅で落ち着いて学習に取り組むことができるのも、行き帰りでトラブルがないのも、送り迎えの必要がないのも、親御様にとっては安心材料ですね。

・勉強の習慣がない
➡塾でも家庭教師でも、授業中は頑張ろうとする子どもがほとんどである一方、教材を与えられて「これをやりなさい」と言われたからといって自分でそれをやれる子どもは少ないものです。それをやる意義を伝えたり、効果的な勉強のし方を教えてあげることができるのも家庭教師のいいところです。嫌いな科目には好きな科目を混ぜたり、日ごとのスケジュールを組んであげてやっと毎日机に向かうことができる場合もあります。先生がいない間の宿題(勉強習慣)についても心配りしてもらえるのは大きいですね。

・得意科目をさらに伸ばしたい
➡得意科目なら、難問が解けるようになったり次の学年や受験対策の勉強をしたい、周辺知識を身についけたいと考えるお子様もいるでしょう。そういったニーズに応えるのは塾では難しいです。家庭教師であれば、易しい問題は飛ばして進めることもできますし、学年にこだわりすぎることなく教えることができるので、得意をますます得意にすることが可能です。

家庭教師以外の指導が向くタイプの子どもとは?

それでは、家庭教師以外の学習方法が向くタイプの子どもとはどのような子どもでしょうか。

・学校の成績が中の上以上
➡読解力があり学校の勉強に問題なくついていける学力のお子様は、予習復習も集団塾でできることが多いでしょう。

・勉強の習慣がついている
➡自主的に学習を進められるお子様も、年間カリキュラムが固まっている塾が向いているといえるでしょう。質問したいことも少ないのであれば、マンツーマンでなくても問題ありません。

・他の生徒と切磋琢磨したい
➡集団で受ける授業や塾での定期的なテストは、競争意識を持っているお子様には向いているといえます。

家庭教師の選び方のポイントとは?

ここからは、どんな家庭教師を選んだらいいのかについて解説します。まず、選ぶ際に気にすべきポイントをいくつか挙げてみましょう。

・お子様との相性
➡例えば、おとなしい子なのでリーダーシップをもって引っ張ってくれる先生がいいとか、納得できないことはしないタイプなのでお子様と協調してくれる先生がいいなどがあるでしょう。
また、家庭教師の性別も気になる場合はきちんと選んだ方がいいですね。

・求める家庭教師像を明確にする
➡成績を上げるのが一番の目的であることが多いですが、例えば、志望校などの目標から考えて指導するのか、現状の成績から考えるのかによって指導方法や接し方は変わってきますし、得意とする家庭教師も変わってきます。
また、厳しく指導してほしい、成績アップよりも勉強嫌いを直してほしいなど、要望をある程度明確にしておくと、家庭教師を選びやすくなります。

・クチコミを参考にする
➡信頼できる知人からのクチコミは一番の情報源です。ぜひ参考にしてください。今はインターネットでも様々なクチコミを見ることができますが、情報の信頼性には十分注意しましょう。

≪注意ポイント≫
家庭教師を選ぶ際に、注意していただきたいこともあります。

・契約内容が明確でない
➡料金や契約内容はもちろんですが、質問に対する返答が明確でない仲介業者(家庭教師会社)には注意しましょう。不明な点があるまま申し込みはしないようにしましょう。

・勧誘がしつこい
➡勧誘がしつこいことからは、相手の気持ちを考えない営業方針が見え透いてきます。

・サポート体制が充実していない
➡事前面談がない、相談窓口がない、退会についての説明がないなどのサポート体制が充実していない仲介業者(家庭教師会社)も、決しておすすめできません。

まとめ

これまで触れてきたように、家庭教師の最大の魅力は、「お子様一人ひとりに合わせた指導が可能」という点です。ご家庭の希望を最大限汲み取り、ニーズに沿った指導を行える点は、他の教育サービスの追随を許さない大きなメリットと言えるでしょう。

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こちらの記事の監修者

浅井保(あさい たもつ)

  • ・北海道大学文学部卒
  • ・家庭教師のアルファ 講師部長

2008年に『家庭教師のアルファ』のプロ家庭教師として活動開始し、数多くの生徒への学習指導を経験。
現在、株式会社アルファコーポレーション講師部部長。