幼児教育における「遊び」の重要性|幼児

こどもの教育

近年、幼児教育の重要性をよく耳にするようになりました。しかし、何をする事が子供にとって良い事なのか、よく分からない方という多いかと思います。また、世間には「幼児教育は、何か特別な勉強をしたり、小学校受験をする人が対策としてやるもの」といったイメージも根強く残っています。
しかし、本質的な幼児教育はそのような硬いものではありません。実は、子供が日常の中で行う「遊び」にこそ、将来必要になる様々なスキルを育む要素が含まれています。
そこでこの記事では、幼児教育における遊びの重要性に触れつつ、具体的な教育法をお伝えしていきます。

目次

なぜ幼児期の教育が大切なの?

この記事をお読み頂いている方の中には
「小さな子どもに色々と経験をさせても覚えていないことが多いし、時間もお金も無駄になると思う」
「幼稚園にも通っているし、勉強は小学校に入ってからでもいいかな」
「正直、どう教育すればいいのかがわからない」
といった考えをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
しかし、シカゴ大学の人体学者であったスキャモン(Richard E Scammon)によれば、脳は6歳までに約90%、12歳までには100%が構築されるというのです。※グラフ参照  
つまり、小学校へ就学する時には脳はほぼ形成されているため、「まだ早すぎるかな」と思う幼児期こそが、脳の基盤を作る最も重要な時期なのです。子供の脳がぐんぐん成長していく幼児期に多様な学習経験を積むことで、大きくなってから必要とされる「集中力」「自尊心」「コミュニケーション能力」「自己肯定感」などを高めることへと繋がります。

どんなことをすればいいの?

それでは、幼児期にどのような事をすれば良いのでしょうか。家で沢山の教材を揃えること、様々な習い事をさせること、色々な場所へ連れて行くこと…。どれも間違いではありません。
しかし、大切なのは何を”させるか”ではなく、子供が何を”したいか”を重視することです。子供は、自身が興味を持った物事に自ら取り組んでいくことで、探究心や集中力が向上し、やりぬく力が育まれます。つまり、「遊び」も子供の成長に必要な教育の一つなのです。本人の意欲を尊重し、多様な遊びに挑戦できる環境を作ってあげることが、その子が一生モノのスキルを手に入れることに繋がります。

子供の興味関心を増やすには

子供の意欲を尊重して好きなように遊ばせていると、同じような遊びが続いてしまい、本当に成長しているのか不安になることもあると思います。大人が「こんな遊びはどう?」と提案してみても、あまり乗り気にならないことも多いでしょう。そんな時は、子供への提案の仕方を変えてみてください。方法はとても簡単で、大人がその遊びを楽しんで行うことです。
子供は大人が思っている以上に、大人の行動をよく見ています。そして、楽しそうにしているのか、怒っているのかなどの表情にもとても敏感です。大人が楽しそうに何かをしていると、「何してるの?」と子供の方から興味を示すでしょう。その遊びへの興味を惹くことができたら、そのあとは必ず子供と一緒に遊んであげてください。子供にとって大好きなお父さんやお母さん、先生など、身近な大人と一緒に経験する事自体が良い刺激となり、人間力を上げていくことに繋がります。
その遊びの中では、何かを教えるよりも“提案”や“気付かせる”ような声掛けを意識してください。そうすることで、子供は様々なことへ興味関心を持ち、知識と知識の関連付けをするようになります。これが、「生きる力」を育むことなのです。

注意すべきこと

これらのことを行ううえで、注意して頂きたいことあります。それは、「強制するのではなく、自然な形で子供に興味を持たせる」ことです。大人でも「これをやりなさい!」と強要されると、なんとなく嫌だなと感じてしまうものです。しかし、「これ、得意だったよね?」「ちょっと手伝ってくれない?」などと褒められたり、助けを求められたりすると、「それならやろうか」と取り組もうとする姿勢になると思います。
子供も同様で「やってみようかな」「やりたいな」というような気持ちにさせ、何事も楽しんで取り組ませることがより良い幼児教育へと繋がっていきます。
ただ、子供の興味はすぐに移り変わります。急にやりたいことが変わってしまう事がありますが、決して傍観や無関心な態度をとったり、「こんなこと」と思ったりせずに、その遊びに理解・共感をしながら新しい遊びの提案をしてみてください。「あ、気分が変わったんだな。」と、大らかに捉えてあげてください。

「遊び」こそが一番身近な幼児教育

いかがでしたか?この記事をお読み頂いたことで、幼児教育において「遊び」がどれほど大切かを、少しでもご理解頂けたら幸いです。幼児教育において重要なのは、楽しみながら学ぶことです。ただ数の概念やひらがなの認識を「勉強」という形で教えるよりも、遊びを通じて興味・関心を引き出しながら学習する方が、より効率的かつ持続的な能力の向上に繋がります。
 家庭教師アルファの幼児コース『あるふぁるふぁ』では、ゲームのような楽しい遊びの中に、「読み・書き・計算」などの基礎学習を織り交ぜながら学習を行います。「楽しみながら学ぶ」をテーマにした多様な学習を行うことで、子供の興味・関心を刺激し、自然な形で勉強に取り組むことができます。

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こちらの記事の監修者

 浅井保(あさい たもつ)
・北海道大学文学部卒
・家庭教師のアルファ 講師部長
・山手中央高等学院 学院長

 
2008年に『家庭教師のアルファ』のプロ家庭教師として活動開始。
現在、株式会社アルファコーポレーション講師部部長、および同社の運営する通信制サポート校・山手中央高等学院の学院長を兼務しながら講師として指導にも従事。