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指導前のお子様の状況について
IQが80程度の軽度の発達障害をお持ちの男子中学生のお子様です。
ご家庭の要望で、数学をメインに指導させていただきました。
当時のお子様の状況ですが、物事の状況や理由を説明することや、社会的理念や道徳は相応の知識と知見を持っていました。
言葉や絵、図形を見て、内容や状況を理解、判断する能力は平均的にあります。
反面、視覚で判別した文字の羅列や記号を書き写したり、記憶したりする事務的処理が苦手のようでした。そのため、学校の黒板やプリントの内容を模写することに時間を要し、後半に空白が目立ちます。
また、聴覚からの情報を記憶し、それを復唱したり、利用したりすることが非常に苦手なことが分かりました。一時的に記憶したり、覚えたことを保持したまま、別の内容のことをしたりするのが難しいようです。
そして、英単語や漢字などの語学系や理科社会の新出用語、数学の文章問題への読解が厳しい状況でした。
反抗期も少し入っており、先生の発言や保護者の方の約束事をすぐに忘れがちでした。
指導を始めてからの経過
家庭教師の強みを活かして”できたを増やす”
こちらのお子様は、先述のように得意な学習法や行動と苦手な内容の差が極端に大きい傾向がありました。
そのため、得意な方法、興味があるやり方から実践につなげていきました。
まず、聴覚からよりも視覚からの情報を重要視した指導を心掛けました。
大事な情報は色分けや大文字を使ったり、解法の流れを明確に書き表したりして、お子様にかかる労力を抑えていきました。家庭教師は1対1指導のため、学校や塾と違い、計算や模写に時間がかかっても、本人が余裕を持って勉強することが可能です。
文章題は情報をそぎ落とし、キーとなる言語にのみ注視し、証明問題は、図形に色を塗ったり、穴埋めから始めてみたりして、苦手意識をなくしていきました。
学年が上がるごとに、問題の内容が難しくなるだけでなく、複数の処理を同時に行っていかないといけません。手順をしっかりと伝えていき、慣れるまで繰り返し、基本問題を指導していきました。
正しい答えだけでなく、間違った解答の場合でも、漠然と注意するのではなく、どこがどう間違っていたのか、なぜこれがいけないかなどの理由や根拠を明確にしていき、同じミスをなくしていきました。
特に新しい単元を指導するときは、間違え方や本人の理解度を注視しながら進めていきました。
テストの点数が大幅アップ!
課題として、その時の内容の再確認と全学年を復習を中心に出していきました。
この時、「今後、この時に必要になる」という理由を明確にしていき、本人が納得できるようにしています。一週間でできる内容は、さほど多くありませんが基本的内容をしっかりと抑えられることが大切です。
また、反抗期のため無理に進めていくと、嫌がる恐れが高いです。そのため、相手のペースに合わせて進めていきました。
序盤は、学校の課題やプリントを埋めることに時間を取られていきましたが、徐々にできたを増やすことができ、テスト前でも提出課題や復習に余裕を持っていけるようになりました。
点数も伸びていき、最初は10点代だった点数が、半分を超えるほどに伸びていきました。最初は苦手だった文章問題や照明も埋められるようになり、空白も少なくなりました。
副次的にほかの科目を学ぶ時間的かつ心理的余裕が生まれ、全体の得点にもつながっていきました。
お子様をより深く理解することが、”できたを増やす”最大のポイント
これは発達障害の有無に関係なく言えることですが、お子様のできた!を1つでも増やし、結果を出すに最も必要なことは「一人ひとりのお子様を深く理解すること」だと思っています。
今回の指導例にしても、最初にお子様の特性をよく理解し、それに合わせた対策ができたからこそ、結果に繋がったのだと感じています。
これが、学校や塾のように多くの生徒を1度に教える環境では、なかなか上手くいきません。
しかし家庭教師であれば、1人のお子様と向き合える時間が圧倒的に多いため、それが可能です。
私たち『家庭教師のアルファ』は、100%社会人プロ家庭教師の会社として、一人ひとりのお子様に最適な「できたを増やす」指導を提供しています。
発達障害や不登校のお子様の指導実績も豊富で、どんなに深いお悩みであっても共に向き合い、解決の糸口を探していきます。
今、お子様の教育のことでお悩みの方は、ぜひ一度、お気軽にアルファの指導を体験してみてください。
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こちらの記事の監修者
浅井保(あさい たもつ)
・北海道大学文学部卒
・家庭教師のアルファ 講師部長
・山手中央高等学院 学院長
2008年に『家庭教師のアルファ』のプロ家庭教師として活動開始。
現在、株式会社アルファコーポレーション講師部部長、および同社の運営する通信制サポート校・山手中央高等学院の学院長を兼務しながら講師として指導にも従事。