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あなたはどのパターン?
筆者が家庭教師として様々なご家庭に伺うなかで、よく保護者さまに聞かれることの第1位は「効率のいい勉強法を教えてください」です。
この言葉には色々な意味が含まれていると感じています。
① 自分の子供が長時間勉強しているのにもかかわらずテストで点数が取れない
② そもそも勉強が嫌いなので短い時間勉強するだけで内申点をどうにか上げてほしい
③ 単純に暗記が苦手で覚えられない。
細かく見ていくと他にもいろいろありますが、大体がこの3パターンに大別されると思います。
この回答でいつも心掛けていることは、ご家庭のニーズになるべく沿うように説明することです。
①長時間勉強しているのに点数が取れないパターン
「頑張って長時間勉強しているのに、点数が取れない!」という方は非常に多くいらっしゃいます。
私はこの原因を探るために、まずはテストの出題に対してどんな解答をしているのかを確認します。
そうすると、
・単純にケアレスミスが多い
・問題そのもの(何を問われているか)を理解できていない
・問題は理解しているが解き方が間違っている
等の原因が分かってきます。
それらの確認が出来れば、それぞれの原因に応じた対策をしていきます。
ケアレスミスが原因ではれば、慎重に問題を解くことや、しっかりと見直しを行うクセをつけていきます。
問題そのものを理解できていない場合は、多くの問題に取り組み、「このパターンはこういうことが問われている」という考えがパッと思いつくようにします。
また、自分の生徒さんでもよくいますが、問題を途中まで読んで勝手に解釈し、回答して間違える子は多いため、最後まで読むクセもつけていきます。
自宅で勉強する時は声に出して問題を音読してもらうようにしています。黙読から音読に変えるだけなので、追加でかかる時間はほとんどありません。
これだけで勘違いはかなり防げます。
解き方が間違っている場合は、まずは正しい解き方を教えます。そのうえでミスをしないように解けるよう、似た種類の問題を多く解いてもらいます。
例えば計算ミスなら、毎日3問、同じような問題を解いてもらって連続正解するまで繰り返します。計算ミスの修正は、毎日繰り返すことが重要です。
3問というと少ないと思うかもしれませんが、「連続」というのがミソで、簡単な問題を毎日少しずつ難しくするとなかなか3問で終わることは難しくなります。
3問なら五分もかからないでしょう。30分も計算の練習をすると思うと嫌になる子もいますが、1日5分ならそれもほとんどありません。
②勉強が嫌いで、何とか短時間で内申点を上げる方法を探しているパターン
勉強が嫌いな子であれば、そもそも学校ワーク等の提出物が全然できていない子が多いです。
提出物は、ほとんどの生徒がしっかりとやってきます。そのため、それをやらない場合、内申点へ大きくの響いてしまうこともあります。
そのため、まずは提出物の重要性を説明しながら一緒に進めます。
この「一緒に進める」というのが大事です。
・自分1人だとサボっていたけど、先生が見ているからサボれない
・分からない問題が多いから嫌になっていたけど、先生が教えてくれる
という環境ができるため、今まで提出物をやらなかった子も、徐々にやってくれるようになります。
学校の提出物の問題を理解できるようになったら、それをさらに宿題でくり返し行い、知識を定着させていきます。
もちろん、この流れを1回やっただけでは、まだまだ「やらない癖」は抜けません。何度も根気よく、提出物に向き合ってくれるよう指導していきます。
この一連の流れを繰り返すことで、徐々に学校ワークも提出できるようになっていきます。
するとどうなるでしょうか。
だんだんと、学校の授業でわからないことが減ってきます。そうすると、自然と先生の話にも耳を傾けるようになります。
実際、私が担当したの生徒のなかには、これを実施して内申点が主要五教科で各1、合計で6上がった生徒もいます。
親御さんも驚いていらっしゃいました。提出物は大事ですね。
③暗記が苦手で覚えられないパターン
これは、今やっている暗記方法が自分に合っていない可能性があります。
例えば英単語であれば、書いて覚えるのが得意な子もいれば、単語帳を使って覚えるのが得意な子もいます。
まずは色々やり方を提案し、やってもらってお子さんが自分に合っている!と思ったものを継続して取り組んでもらいます。
お子さん本人がやりやすいと思う方法ならば、時間が多少かかろうとも自らやってくれるからです。
ある程度の時間が経ったら、小テストを実施します。
そこで点数が取れればさらに自信もつきますし、モチベーションにもつながっていきます
まとめ
色々書いてきましたが、たったこれだけのパターンでもやることは一人ひとり違いますし、かかる時間も違います。
ですが、それが当たり前です。得意・不得意も違う個性のある人間だからです。一人ひとりの生徒に寄り添い、一つひとつできたを増やすことが自分たちの仕事だと思っています。
「効率」というのは非常に耳触りがよく、良いものだと思いがちですが実はそんなものはなくて、生徒に合った勉強方法を探す、というのが効率のいい勉強法の正体だと思います。
さて、私たち家庭教師のアルファは、「教育を通じて社会のできたを増やす」をミッションとして掲げ、これまで15年以上、35,000人を超えるお子さまの学習をサポートしてまいりました。
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こちらの記事の監修者
浅井保(あさい たもつ)
- ・北海道大学文学部卒
- ・家庭教師のアルファ 講師部長
2008年に『家庭教師のアルファ』のプロ家庭教師として活動開始し、数多くの生徒への学習指導を経験。
現在、株式会社アルファコーポレーション講師部部長。