不登校の生徒さんの自発性を高める、”できたを増やす”アプローチとは

勉強コラム

この記事では、日々たくさんの生徒さんの指導にあたる1人のプロ家庭教師が、「不登校の生徒さんの自発性・自己肯定感を高めるアプローチ」を、実体験に基づき解説しています。
・不登校でお悩みのお子さまや保護者さま
・自信や自己肯定感が持てずに苦しんでいる方
・子どもに自発性を持ってほしいと感じている保護者さま
など、様々なお悩みを持つ方にとって、少しでも解決のヒントとなりましたら幸いです。

目次

答えを与えるのではなく、引き出す


学校に行くのが困難な生徒さんは、自分の可能性や長所に気づいていない傾向があるように思います。
そのため、自分の考えを最初からはっきり言えず、何に対しても自信が持てず行動を起こせない結果となってしまうのです。

私たち大人は、そのような子どもに対して自分が持っている答えを与えてしまいがちになります。
問題は早く解決されますが、それでは生徒さんのほうは、受動的に答えが与えられるのを待つようになってしまう。いわゆる指示待ちの状態になってしまうのです。

そうならないためには、生徒さんの中にある可能性を引き出し、自発的な行動を促進させて、できたを増やす必要があります。
私たちプロ家庭教師は、生徒さんとのコミュニケーションを通して、やる気を上げ、自発的な行動を促し、能力を引き出していきます。

生徒さんが持っている答えをこちらから引き出してあげる必要があります。
「答えを与える」のではなく、「答えを促す」ことによって、自分が思ってもみなかった答えを引き出せる可能性が出てきます。
生徒の自発性も芽生えできたを増やしてあげられます。

指示命令型のコミュニケーションはNG

私たちプロ家庭教師は、指示命令型のコミュニケーションを生徒さんに対してとるのはできるだけ控えるようにしています。
あくまでもこちらはサポートの立場で生徒を支えていくという心構えが重要になってきます。

生徒さんとは平等な立場で接し、生徒さん自身の考えを促し、自主性を尊重してあげることで「できたを増やす」ことに繋がります。
生徒には一人ひとり潜在能力が備わっています。
その潜在能力を最大限に生かし引き出してあげることで生徒さんの中に自信が芽生えてきます。

質問提案型のコミュニケーションを生徒と交わすことによって、生徒さんは「できた!」という実感を持つことができます。

質問提案型コミュニケーションのポイントは3つ


私が特に心がけていることは、傾聴・承認・質問の3要素を実行することです。

・傾聴とは、相手の言葉を遮らず、言いたいことを最後までじっくり聴いてあげることです。
・承認とは、相手の行動・考え・発言を認め、支持してあげることです。
・質問とは、適切な問いかけによって、相手の中にある答えを引き出すことです。

これら3要素を実行することで、一方的な指示命令ではなくなり、双方向のコミュニケーションがとれるようになります。
それを通して、生徒さんの自発性を引き出せますし、気づきや発見、やる気、問題解決の方法、創造性を培うことが可能になります。生徒さんのできたを増やすことができるのです。

自己肯定感がエネルギーになる


これまで述べてきたコミュニケーションの積み重ねによって、生徒さんの中で自己肯定感が得られてきます。
言い換えますと、自発的な行動を起こすエネルギーが生まれてくるのです。
生徒さんに対して信頼、尊重のコミュニケーションをとることで、生徒さんに「自分は重要な存在だと思われている」という感情を持たせてあげることできます。

これは、自信のない不登校の生徒さんにとっては非常に大切な感情で、前向きな気持ちに変わっていく第一歩です。
不登校の生徒さんは、実は自分の考えをしっかり持っていることが多いです。

生徒さんが自分自信で考え、答えを編み出す力をつけることが理想であり、そのサポートをするのが私たちプロ家庭教師です。
自分で考え、自分で行動し、自分で解決できたという成功体験が、自発性、自己肯定感を生み出します。

問題志向ではなく解決志向

私たちプロ家庭教師は、一方的に指導するのではなく、質問により考えるよう促していきます。
生徒さんが、やったらやれるかも、自分にもできるかも、自分は価値ある存在だという自分に対する信頼、期待感それらが自己肯定感となって表れていきます。
生徒に対して我々大人は、自分のものさしを置いて、相手の話を受けとめる必要性があります。
小さなことでもどんどん生徒さんを認める。
当たり前な事でも認める。
改善されたことは必ず認める。

その結果、生徒は安心感を抱き前向きな姿勢に変化していきます。

生徒さんに質問する際にも、自分が心がけている事が何点かあります。
1つ目は、問いかけによって考えを促し、話を引き出す事です。
例えば、「ど」で始まる質問をどんどん投げかけるといったような事を実践しています。
どうしたいの?
どうすればいいと思う?
どう思った?
どんな気持ち?
どこから始める?
上記の質問は効果的です。

2つ目は、問題志向ではなく解決志向で質問をする事です。
例えば、なぜできないの?と質問するのではなくて、どうすればできるかな?という質問をすることです。
質問の方法を変えることによって生徒が抱く印象は全く違ってきます。
できたを増やす助けにもなってくれるはずです。

特に不登校の生徒さんは、自分の弱みに意識がいきがちです。
逆に相手の中にある強みに焦点をあててあげると生徒の自信が芽生えます。
つまり、短所より長所を指摘してあげるということになろうかと思います。

否定より肯定の言葉


失敗したことよりうまくいったことに焦点をあててあげることも同様かと思います。
自信が持てない不登校の生徒にとってこちら側が発する言葉は非常に重要になってきます。
否定的な言葉を投げかけたら当然自信を無くします。
逆に、肯定的な言葉を投げかけてあげたら自信が生まれます。

例えば、生徒さんに対して
「勉強しないといい点とれないよ」
と言うのと、
「あなたなら勉強すると、もっと点数があがるよ」
と言うのとでは、生徒側が抱く印象は全く違ってきますよね。

生徒さんが問題に取り組む時にも
「大丈夫?できないんじゃないの?」
と言うのと、
「きっとうまくできるよ」
という声掛けとでは、生徒さんのモチベーションも変わってくると思います。

つまり、否定形よりも肯定形の言葉で生徒に寄り添い、できたを増やすということです。

「教えてあげないと」という気持ちにとらわれない

私たち大人は、子ども接する際に、”教えてあげないと何もできない存在”として接していないか?自問自答してみなくてはいけない気がします。

「短所、できていないところにばかり焦点をあてて指摘していないか?」
ということを、もう一度立ち返って考える機会をつくる事は決して無意味ではないと思います。

会話には、こちら側の立ち位置が自ずと現れてきます。
できない人と見なしていると、「だからできないよね」という会話にとかくなりがちですよね。
そういった事にならないためにも、私たちプロ家庭教師は、生徒さんを「大きなことを成し遂げる人」として接することが必要だと感じています。

生徒さんにとって、「この人だけは自分を見捨てない」という存在でいる。
これは、生徒さんと接する際に私が常に意識している事です。
これからもこの意識を強く持ち続けていきたいと感じています。

不登校のことでお悩みなら、アルファにご相談ください

私たち家庭教師のアルファは、これまで15年以上にわたり、全国35,000人以上のお子さまをの学習をサポートしてきました。
その中には不登校でお悩みのお子さま・保護者さまも多く、一つ一つのご家庭に寄り添いながら問題を解決してきました。

私たちアルファはプロ家庭教師のみが在籍する会社として、他の教育サービスにはない徹底したサポートでお子さまを支えます。
こちらの記事でご紹介したように、生徒さんの自己肯定感を高める指導で、お子さまの「できた!」を増やしていきます。

また、通信制サポート校の運営なども行なっておりますので、進路に関しても多様なご提案が可能です。

「子どもが不登校となり、どうすれば良いか迷っている」
「成績が足りず、進級・進学できるか分からない」
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こちらの記事の監修者

 浅井保(あさい たもつ)
・北海道大学文学部卒
・家庭教師のアルファ 講師部長
・山手中央高等学院 学院長

 
2008年に『家庭教師のアルファ』のプロ家庭教師として活動開始。
現在、株式会社アルファコーポレーション講師部部長、および同社の運営する通信制サポート校・山手中央高等学院の学院長を兼務しながら講師として指導にも従事。