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結論:青い光は散らばりやすいから!
最初にズバリ、結論を言ってしまいましょう。
空が青い理由を一言で説明するなら、青い光は、散らばりやすいからです。
もちろんこれだけでは、
「ちょっと何言ってるのか分からない」
「光が散らばるってどういうこと?」
となってしまいますよね。
安心してください。今から丁寧に説明していきます。
太陽の光はいろいろな色でできている
先ほど述べた「青い光は散らばりやすい」という現象を理解するためには、まず太陽の光にはいろいろな色が含まれているということを知っておきましょう。
「え、光なんて透明じゃん!」
「色なんて付いてなくない?」
と思われるかもしれません。
確かに私たちには、太陽の光は無色透明に見えますよね。
しかし、実際には多くの色が含まれています。
これは一般的に、赤色、オレンジ色、黄色、緑色、青色、藍色、紫色の、7色に分けられます。
虹の七色と一緒ですね。
私たちには透明に見えている太陽の光には、これだけ多くの色が含まれているということを、まずは覚えておいてください。
光は空気にぶつかって散らばる
様々な色が含まれている光は、太陽から地表に届くまでの間に、バーンと散らばってしまいます。
これは、空気中に含まれている酸素や窒素など、様々な障害物に光がぶつかるからです。
「酸素とか窒素なんて見えないじゃん」
「見えないものにぶつかるの?」
と思うかもしれません。
確かに私たちの目には見えませんが、酸素や窒素も「分子」として空気中に確かに存在します。
そして酸素や窒素の他にも、空気中にはさまざまな微粒子が浮遊しています。
これらの浮遊物にぶつかるから、光は散らばってしまうのです。
ちなみに、この光が散らばる現象を「散乱(さんらん)」と言います。
散らばり方は色によって違う
ここまで読んでみて、
「空気中でいろんな色が散らばるなら、空はカラフルなんじゃないの?」
と思った方がいれば、それはとても素晴らしい着眼点です。
しかし実際には、空は青色ですよね。
ここで最初に言った、「青い光は、散らばりやすい」という言葉に繋がるのです。
光は色によって散らばり方に違いがあります。
光には「波長(はちょう)」と呼ばれる波のようなものが存在し、
・波長が短ければ散らばりやすい
・波長が長ければ散らばりにくい
という性質があります。
そして、青い光は波長が短いため、強く散乱しやすい(散らばりやすい)というわけです。
だから、青い光が空一面に広がって、空は青く見えるのです。
夕焼けが赤いのはなんで?
ここまで聞くと、
「青い光が散らばりやすいなら、夕焼けが赤いのはなんで?」
「夕焼けも青じゃないとおかしくない?」
と思われるかもしれません。それも大変素晴らしい疑問です。
これには、時間の経過による太陽の位置(太陽との距離)の変化が関係しています。
当たり前ですが、昼と夕方では、太陽のある位置が違いますよね。
昼は私たちの真上にあるのに対し、夕方は地平線の近く、つまり、より遠くに太陽があります。
遠くに太陽があるということは、太陽の光が私たちに届くまで、昼間より長い距離を移動しているということになります。
その過程で、波長の短い(散らばりやすい)青い光は散乱しきってしまい、代わりに波長の長い(散らばりにくい)赤い光が地表に届いている状態になるのです。
だから、夕方の空は赤くなるのですね。
まとめ
これまでのポイントをまとめると、
・太陽の光にはいろいろな色が含まれている(主に7色)
・その光が空気中の障害物に当たった時、青い光が散らばりやすいから、空は青く見える
・夕方(夕焼け)は昼間よりも太陽が遠く、散らばりにくい赤い光が届きやすくなっているから、空は赤く見える
ということでした。
もちろん、細かく説明しようとすればもっと難しい言葉をいろいろ並べないといけません。
ただ、例えば友達に「なんで空って青いの?」と聞かれた際の答えは、これくらいのことを知っていれば十分でしょう。
もちろんこれを機に、光の性質や空気中の分子のことなどをもっと深く調べてみても面白いと思います。