秋の季語について|全学年/国語

勉強コラム

秋の季語は、日本の文化や自然を表現する上で重要な役割を果たしており、昔から俳句や短歌で広く使われてきました。
この記事では、動物、植物、食べ物、景色の4つのカテゴリーに分けて、代表的な秋の季語とその使い方を紹介します。

目次

①:動物


・鹿(しか)
秋は鹿の繁殖期にあたります。
また、秋の森に響く鹿の鳴き声は季節感を表現するのに適した要素として、季語として頻繁に使われます。

・鮭(さけ)
秋になると、川を遡上する鮭の姿を見ることができます。
鮭は、秋の恵みとして捕獲され、秋の味覚としても親しまれるため、食べ物としての意味合いも強く、季語としても頻繁に使われます。

②:植物


・紅葉(もみじ)
秋になると、紅葉が美しく色づきます。
紅葉は、秋の季節感を象徴するものとして、季語として広く使われます。

・萩(はぎ)
秋の七草の一つである萩は、秋の代表的な花です。
秋の風物詩として、季語としても使われます。

③:食べ物


・柿(かき)
秋の代表的な果物である柿は、秋の味覚として広く親しまれています。
また、秋になると、柿の実が赤く色づき、季節感を表現する要素として、季語としても頻繁に使われます。

・栗(くり)
秋の味覚として、栗は欠かせないものです。
秋になると、栗が収穫され、料理やお菓子などに使われることから、季語としても頻繁に使われます。

・松茸(まつたけ)
秋になると、山間部で松茸狩りが盛んに行われます。
松茸は高級食材として知られ、秋の味覚として親しまれるほか、季語としてもよく使われます。

・秋刀魚(さんま)
秋の代表的な魚である秋刀魚は、季節感を表現する要素であり、季語として頻繁に使われます。
秋刀魚は、秋の涼しくなってきた空気とともに、日本海から太平洋にかけての沿岸で水揚げされ、秋の味覚としても親しまれます。

④:景色


・月見(つきみ)
秋の夜には、月が美しく輝く風景が広がります。
月見は、秋の代表的な風物詩として、季語としてもよく使われます。

・秋風(あきかぜ)
秋の季節には、爽やかな風が吹きます。
秋風は、秋の季節感を表現する要素として、季語としてもよく使われます。

実際の例


実際にこれらの季語を使った有名な俳句や短歌を見ていきましょう。

「柿くえば 鐘が鳴るなり 法隆寺」(正岡子規)
法隆寺を眺めながら柿を食べていると、物静かなその場所に鐘の音が響いてきた。
その音に秋ののどかさを感じられる句です。

「このもより かのも色こき 紅葉かな」(与謝蕪村)
こちらの紅葉よりもあちらの紅葉のほうが色濃い紅葉であるという、様々な紅葉の葉を楽しんでいるという句です。

「夕月夜 をぐらの山に 鳴く鹿の 声のうちにや 秋は暮るらむ」(紀貫之)
鹿の鳴き声と共に暮れていく月に秋の終わりを感じ寂しい気持ちを感じる歌になっています。

このように秋の俳句や歌は物静か雰囲気や、紅葉や月といった景色を楽しむものが多いですね。