『どういたしまして』の敬語表現|全学年/国語

勉強コラム

みなさんは誰かに「ありがとう」と言われた際、なんと返しますか?
小学校や中学校でこう習いましたよね?
「どういたしまして」
習ったからそう返すべき。そう思っている方は少なからずいると思います。
しかし、実際に「どういたしまして」という言葉を使った人はどれくらいいると思いますか?少なくとも私は日常、人生で数える程度しか使ったことがありません。
皆さんはどうですか?あまり使ったことがないのではないでしょうか?
今回はこの「どういたしまして」という言葉について考えてみましょう。

目次

「どういたしまして」はどういった意味??

「どういたしまして」という言葉は、簡単に言えば、「私は大したことをしていませんから、そんなに気にしなくてもいいですよ」という意味です。
敬語の種類で言えば、謙譲語になります。

【小学生で習った敬語】
相手を敬う敬語・・・尊敬語。
自分を下げへりくだる敬語・・・謙譲語。
です、ます、の敬体で表す敬語・・・丁寧語。
日本語の敬語にはこの3つがありました。
そのうちの2つ目、謙譲語です。「どういたしまして」という敬語は謙譲語にあたります。

「どういたしまして」が使われない理由

もう一度想像してみましょう。

「ありがとう!」
「いやいや、僕はそんな大したことしてないから気にすることないですよ!」

この会話を実際にしているところを想像してみてください。
どこか、上から目線ではないですか?少し気持ちが悪いですよね?
したがって、目上の人やビジネスシーンでは一切使われないですし、
かしこまった言い方でもあるので、親しい家族や友人に対しても使われることはありません。

どういった返答をすればいいの??

この「どういたしまして」という言葉を使わないことがわかったとして、ではどう言った言葉を返せばいいのでしょうか?どういった言葉を返せばお互いに何も違和感のない気分のままその時間を過ごせるのでしょうか?代わりとなる言葉をいくつかご紹介したいと思います。

[ビジネスシーンの場合]
・『恐縮です』
より丁寧に言うなら『恐縮でございます』
・『とんでもない(です)。』
これをより丁寧ない表現で言うなら『とんでもないことでございます』
多くの人は「とんでもございません」や「とんでもありません」と使いますが、厳密にいうとこれは文法的には間違った表現です。ただ、ほとんどの人が使っているので、別に使っても問題はありません。

次の4つは感謝を伝えてもらったことを嬉しいという感情で表現します。
・『お役に立てて嬉しいです。』
・『お力になれて嬉しいです。』
・『お役に立てて光栄です。』
・『お力になれて光栄です。』

次の2つは、お互いに何か得るものがあった場合に主に使います。
・『こちらこそありがとうございました。』
・『こちらこそ勉強になりました。』

以上、「どういたしまして」の代わりとなる言葉でした。コミュニケーションはお互いにどう受け取るかが重要で、それを間違えてしまうと相手に悪い印象を与えてしまいます。
特に日本人は「空気を読み」「遠慮する」ことが奥ゆかしいとされている文化です。
間違った言葉を使ってしまい、その場では笑顔で過ごしたとしても、内面ではいい印象を持っていない場合もあります。その場合は、そのときには相手がどう感じているかはわかりづらいところがあるので、そうならない為にも正しい表現を使うことをしっかりと抑えておきましょう。
さらに、その表現にはどういったものがあるのかの“言葉の引き出し”も多く持っていることに越したことはないですね。

まとめ

「どういたしまして」は一般的には目上の人に用いることが好ましくない「上から目線」のイメージのある言葉となりえます。
文法上は正しい敬語ですが、相手を不快な気持ちにさせないためにも、ビジネス敬語として使うのは避けましょう。

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こちらの記事の監修者

 浅井保(あさい たもつ)
・北海道大学文学部卒
・家庭教師のアルファ 講師部長
・山手中央高等学院 学院長

 
2008年に『家庭教師のアルファ』のプロ家庭教師として活動開始。
現在、株式会社アルファコーポレーション講師部部長、および同社の運営する通信制サポート校・山手中央高等学院の学院長を兼務しながら講師として指導にも従事。