目次
概要・仕組み
■一般入試
一般入試では、すべての受験者に5教科の学力検査が実施されます。
この学力検査の得点(500点満点)と内申点(315点満点)が合否の判断材料となります。
まず、学力検査点と内申点を同等に評価し、両方の成績が上位の者から募集定員の70%程度を選抜します。
その後、学力検査を重視する選抜方式で定員の15%程度、内申点を重視する選抜方式で同じく15%程度を選抜します。
どちらの選抜を先に行うかや、重視する比率は高校ごとに異なります。
また、2022年度からは「学校裁量問題」が廃止され、すべての公立高校で同じ問題が出題されるようになりました。
推薦選抜等に出願した場合と一般選抜のみに出願した場合で評価に差は設けられません。
■推薦入試
選抜方法は以下の通りです。
高等学校長は「入学者選抜委員会」などで、次に示す資料を総合的に評価し、合格内定者を決定すること。
(1) 出願者から提出された自己推薦書、農業自営予定者説明書や漁業自営予定者説明書
(2) 中学校長から提出された個人調査書、健康診断書
(3) 面接の結果
(4) 英語の聞き取りテスト、英語による問答、実技及び作文から一又は複数を実施した場合は、その結果
(令和5年度(2023年度)道立高等学校入学者選抜の手引)
・合否判定
内申書や推薦書などの内容、面接などの結果を総合的に評価して合否判定されます。
内申点評価方法
個人調査書の「各教科の評定」は、中学3年間すべての成績を基にしています。
9教科の成績は5段階で評価されます。
中学1年と2年の成績は、それぞれ9教科の5段階評価を2倍し、90点満点です。中学3年の成績は3倍して135点満点です。
したがって、個人調査書の「各教科の評定」の合計点数は、315点満点となります。
出題傾向
■国語
★記述問題が多い
毎年、北海道の公立高校入試問題では記述式の問題が多い傾向にあります。
日ごろから文章中の言葉を使ってポイントをまとめる練習をしておきましょう。
また、発言の意図やその効果などが問われる「会話・発表の問題」が出ることが特徴です。
そのような問題に慣れていない人は、問題集などを使ってコツをつかんでおきましょう。
■数学
★基礎問題の割合が多い
「数と式」「関数」「図形」などの単元において基礎的な問題が多く出る傾向があるため、解き方をしっかりと復習し、取り逃さないようにしましょう。
また、方程式に関しては立式を求め、途中の考え方を記述させる問題が増加傾向にあります。立式を行うには方程式に関する深い理解が求められるため、重点的な対策が必要です。
★図形の証明問題の対策が不可欠
図形の証明問題では、証明の全てを記述させる問題も出る可能性が高いです。
証明問題はさまざまな種類があり、レベルが高く、単元に対する深い理解が求められます。高得点を狙う場合、この図形の証明問題の記述は徹底的に対策する必要があります。
■英語
★長文読解の比率が高い
400語以上の長文問題が出される傾向があります。1つの文章に対する問題数も多いため、必然的に長文問題の配点が高くなります。
長文問題で点を稼ぐ解くコツは、とにかく早く文章を理解すること。そのために、英文にできるだけ慣れる対策が必要です。
★英作文が出題される
北海道では、特定のテーマに関する英文を自分で作る問題が毎年のように出題されています。
英作文は英語に対する一定以上の知識がないと、正確な文章は書けません。
難しい表現をする必要はないため、まずは基本的な単語や文法をしっかりと復習し、自分の考えを簡単な文章にする練習から始めましょう。
★リスニングの配点が高い年も
2023年度の問題では、大問1のリスニング問題の配点が35点とかなり高いのが特徴でした。
今後もリスニングが重視されることが予測されるため、対策を怠らないようにしましょう。
■理科
★「水溶液・気体」「地層・岩石」 がよく出題される
「水溶液・気体」からは、水溶液の実験や気体の性質の問題が特に出題されやすい傾向があります。
主な気体の性質はもちろん、溶解度グラフの読み取り方や、質量パーセント濃度の求め方などはしっかりと知識として覚え、さまざまな問題に正確に解答できるようにしましょう。
★実験や観察結果からの考察を入念に
毎年、小問集合を除く全てが、実験や観察結果からの考察から出される傾向にあります。
実験や観察そのものは一般的ですが、結果を正確に解釈するためには優れた分析力が必要です。
例えば2023年度の台風に関する問題では、台風の特徴や動きの理由、発生する仕組み、通過時の天候などを正確に理解していないと、正しい答えを導き出すことが難しいため、深い知識が要求されます。
■社会
★記述式の資料読み取り問題が出やすい
北海道の公立高校受験における社会の問題は、全体的に記述式の問題が多い傾向にあります。
資料読み取り問題では特にその傾向が強いため、単なる知識の暗記だけでは得点が難しく、読解力や表現力をしっかり身に付ける必要があります。
★歴史は近現代からの出題が多い
近代から現代にかけての歴史は、他の時代と比べ覚える内容が多いため、時代の流れを整理しつつ記憶することが大切です。
世の中の全体的な変化を意識しながら学習を進めると良いでしょう。
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