春の季語について|全学年/国語

勉強コラム

俳句や短歌を作るうえで欠かせない「季語」
皆さんも学校の授業などで俳句を作る際、「季語を入れましょう」などと教わるかと思います。
この記事ではその季語の中でも、「春の季語」についていくつか例を見て行きます。

目次

そもそも季語って何?

季語とは、日本の俳句や短歌において、季節や自然とのつながりを表現するために使われる言葉のことを指します。
季節に応じた季語を使うことで、詩や歌の中にその時期の情景や風景を表現することができます。

春の季語の例とその意味

「桜(さくら)」
→日本を代表する春の花で、ピンク色や白色の花を咲かせます。春の象徴的な花として、俳句や詩でよく使われます。

「新緑(しんりょく)」
春になると葉っぱが芽吹き、鮮やかな緑色になる様子を表します。春の季節感を表現する上で、よく使われる季語の一つです。

「菜の花(なのはな)」
黄色い小さな花を咲かせる花で、春の風景を彩ります。広い畑に植えられている様子や、風に揺れる様子などが詠まれます。

「つばめ」
春になると渡り鳥のつばめがやってきます。春の到来を告げる存在として、俳句や詩でよく使われます。

「雪解け」
春になり暖かくなって雪が解けていっている様子を表しています。冬が終わり春の始まりを表現するときに使われます。

「卒業(そつぎょう」
日本では春に卒業式が行われるため、卒業が春の季語とされます。春の別れや新たなスタートを意味する言葉としても用いられます。

「入学(にゅうがく」
春には新しい学年が始まるため、入学が春の季語とされます。新たな始まりや希望に満ちた季節を表す言葉としても用いられます。

春の季語を使った代表的な俳句や歌

それでは、春の季語を使った実際の俳句や歌を見て行きましょう。
どの言葉が季語になっているのかを意識しながら読んでみてください。

■詩
「春はあけぼの、やうやう白くなりゆく山際、少しあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。」

(清少納言の枕草子)
この詩は、春の朝の美しい風景を描写したもので、新緑や紫陽花、山々など、春の季語が多数使われています。

■俳句
「花の顔に晴れてうてしてや朧月」

(松尾芭蕉)
春の夜の情景を詠んだ句です。季語としては、花や朧月が使われており、柔らかな光で夜を照らす月で春の夜の美しさが表現されています。

「うぐひすの啼くや小さき口明けて」
(与謝蕪村)
この俳句は、春を代表する鶯(うぐいす)が小さな口をあけて一生懸命鳴いている様子を表した句です。季語である「鶯」が使われています。

まとめ

季語は歌や俳句だけでなく、現在においても日常生活でも季節感を表現する際に使われることがあります。
例えば、春になると「桜が満開」とか、「新緑が爽やかだ」といった表現がよく使われます。
また、春に卒業式や入学式が行われることから、「卒業」や「入学」も春の季語としてよく使われます。

季語は、季節感を表現する言葉として使われることが多いため、その季節に合わせた表現をしたい場合に役立ちます。
また、季節感を表現することで、季節感を共感することができ、相手とのコミュニケーションにもつながることがあります。