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近年の不登校の状況について
私共アルファコーポレーションは家庭教師および個別指導塾を運営しております。
個別(1対1)の授業をしており、私はその講師をしています。
今回は、不登校について考えたいと思います。
近年、学校に行けなくなる子供たちが増えました。
文部科学省による令和2年度不登校児童生徒の実態調査によると、
そのきっかけを尋ねたアンケートの結果の上位4つは、
「先生のこと」 (小学生30%、中学生28%)
「身体の不調」 (小学生27%、中学生33%)
「生活リズムの乱れ」 (小学生26%、中学生26%)
「友達のこと」 (小学生25%、中学生26%)
というものでした。
ほぼ30%近くになっています。
『特定のきっかけに偏らず、そのきっかけは多岐にわたる結果になった』とまとめられていました。
今まで指導してきた中で、この10年間で不登校の生徒様が極端に増えた感があります。
実際に、令和元年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(文部科学省)では、不登校児童生徒数は平成10年から平成28年まで14万人未満でしたが、平成29年からは増加し、令和元年には18万人を越えました。
きっかけはそれぞれ違う
私が担当した生徒様の中には、イジメが原因で不登校になった方もいました。
ほかには「イヤだから」、「行く意味がないから。」という理由だったり、起立性調節障害で起きられない、という生徒様もいました。
「今まで学校に行けていたのに、突然学校に行けなくなってしまった」という生徒様もいました。
前述の「不登校児童生徒の実態調査における結果」同様、私もきっかけがつかめませんでした。
きっかけがわかれば解決法もつかめると考えたのですが、どうもうまくいきません。
唯一の共通点は、スマホやゲームをやめられないこと
そこで、その子たちの共通点を考えました。
成績はバラバラです。点が取れる子もいれば取れない子もいます。
では性別は。―― 特に偏りはありませんでした。
症状は。―― 無気力な子が多かったです。どことなく疲れたような、運動もしていないのにくたびれていました。
では、休めていないのか。―― 睡眠はとれています。しかし、就寝時間は朝方でした。夜は寝られていないようです。
寝られない間は何しているのか。―― スマホやゲームをしていました。
ここに唯一の共通点がありました。
スマホ等を持たせないよう提案してみたところ、暴れるなりなんなりで「手放せない。」そうです。
もちろんスマホやゲームをしている子で不登校でない生徒様もたくさんいます。
しかし、たいていの子は、言われたらゲームを止められるのです。
不登校になった子は、やめられなかったのです。
これ以上は手が出せないので、そうなる状況を作らないように「寝る前にお母さんにスマホを預けてください。」と生徒さんにお願いしていました。
そんな時に出会った本があります。
『スマホ脳(著:アンデシュ・ハンセン、訳:久山葉子)』という本です。
著者はスウェーデンの精神科医です。スマホの危険性について論じるものでした。
この本は、私の考えを肯定してくれました。
スマホは便利。しかしデメリットも…
スマホは情報の源です。私は最近LINEを入れました(今更ですが・・・)。LINEニュースはよく見ます。友達等から連絡が入ると嬉しいものです。
では何がよくないのか?
先ず、姿勢です。スマホを持つと、人は猫背になります。この姿勢は肩、背中、首の筋肉に負担がかかります。その結果、肩こり、頭痛になります。-①
次に、時間です。スマホを3時間したら、当然、その間は何もできません。学校の宿題や塾、部活などがあった場合、スマホをするためには寝る時間をけずることになります。就寝時間は遅くなります。-②
ここで、①と②を合わせると、冒頭のアンケート結果にある「身体の不調」 「生活リズムの乱れ」 になるわけです。
また、スマホがなかった時代は、私たちは友達と電話したり遊んだりして、人と関わっていました。そこからコミュニケーション能力は知らないうちに磨かれていました。
しかし、今は人と関わりずらい世の中です。画面越しのコミュニケーションでは、思いやりの心は育ちにくいです。結果、冒頭アンケートの「先生のこと」 および「友達のこと」 に関係していきます。
スマホに全ての原因を押し付けるのは極論、暴論だとは思いますが、少なくとも原因の一つには上がります。子どもたちの「できたを増やす」ための土台づくりとして、スマホ(インターネット、ゲームを含む)のコントロールを大人がしていくことも必要じゃないか。ということで、話を締めくくりたいと思います。
おわりに
いかがでしたか?
この記事が普段お子さまが学校に行けずお悩みの方や、家庭教師を検討されている方やにとって、少しでも参考となりましたら幸いです。
さて、私たち家庭教師のアルファは、「教育を通じて社会のできたを増やす」をミッションとして掲げ、これまで15年以上、35,000人を超えるお子さまの学習をサポートしてまいりました。
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こちらの記事の監修者
浅井保(あさい たもつ)
・北海道大学文学部卒
・家庭教師のアルファ 講師部長
・山手中央高等学院 学院長
2008年に『家庭教師のアルファ』のプロ家庭教師として活動開始。
現在、株式会社アルファコーポレーション講師部部長、および同社の運営する通信制サポート校・山手中央高等学院の学院長を兼務しながら講師として指導にも従事。