「数学の進め方」の考察例

「数学の進め方」の考察例

中学生 勉強の姿勢

中学生を対象に「数学ができない生徒」を観察しているとほぼ共通していることは「学校の宿題は答えをまる写しで提出している」ことです。このことは、

①現在の日本の教育の現状を垣間見る意識にもなり、また、

②その生徒さんの将来まで心配になるきっかけとなる出来事でもあります。

原因はいずれにせよ、結果として「まる写し」が発生するということです。

 

私は、最初に生徒さんとお会いする時にご両親を含めて、必ずこの質問をします。「答えを写して提出していませんか?」と。おおむね、100点中20~30点くらいの生徒さんはほぼその通りです。この質問の後に、具体的に、分数の処理ができるか、かっこを外せるか、文字式を別の文字について解けるか等々、細部の確認をして行きます。

 

結論から言うと、私の場合は「この事を拙速には修正しません」

答えをまる写ししている間は数学は伸びない、写す時間だけ無駄な時間、である話だけして、「細部の確認から解った欠点を解消する作業」に入っていきます。何故かと言うと

・欠点が解消されてくると徐々に「まる写し」はなくなる。(経験上)

・生徒と講師の関係が良好になるに連れ、学校の宿題に対する質問も増えてくるので……

・生徒からの質問が増えるにつれ、質問の「質」も上がり、成績も上がってくるので……

等が理由です。

 

一方、50~60点を取っている生徒さんの点数をさらに向上させるための課題は、概ね文章問題と証明問題だと感じています。この領域のお子さんは日々の勉強習慣も付いていますので「飽きさせずに、問題の数をいかに増やしていくか」が焦点となっていくと思っています。