私が高校時代に受けた模試で、今もまだ記憶に残っている英作文の問題があります。
メインの後半は忘れましたが、「本を読み終わった頃、~」。高校入試でも出る、「~し終わる」が、なぜかまったく頭から飛んでしまっていたのです。
When I finished reading a book, ~
あっさり書けなければいけなかったこの文も、「finish ~ing」が浮かばなかったがゆえに、四苦八苦することになります。
「読み終わる」をどう言い換えるか。「本の最後まで行く」、「最後のページに到達する」。
When I reached the last page of a book,~
一応形になった安心感からか、さらに手を加えます。「最後の一葉に触れる」の方が良くないか。「reach」を「touch」に、「page」を「leaf」に換えました。
When I touched the last leaf of a book,~
結果、丸をもらいました。「finish ~ing」を思い出せなかったのは褒められたものではありませんが、英作文の解答がひとつではないこと、英作文では日本語の言い換えが肝要であることが身に沁みた経験です。
私たち日本人のほとんどは、英語のネイティブではありません。英語で考えて発信するわけではない、ということは、日本語を介在させて英語を理解しています。したがって、英語の読解力も作文力も、日本語の力に大きく左右されざるを得ません。多くの日本人は、自分の日本語の力をバックボーンとして、英語を学んでいます。
英語は、文系・理系問わず、入試科目として要求されます。理系に進むからといって、日本語を疎かにはできないのです。日本語という「体幹」を鍛えましょう。